【第一種衛生管理者過去問】2022年4月公表問題|問41|視覚の仕組み・遠視・乱視・明暗順応の基礎知識|労働生理を解説

出典:第一種衛生管理者2022年(令和4年度)4月公表問題|労働生理第41問

問題

視覚に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1) 眼は、周りの明るさによって瞳孔の大きさが変化して眼に入る光量が調節され、暗い場合には瞳孔が広がる。

(2) 眼軸が短すぎることなどにより、平行光線が網膜の後方で像を結ぶものを遠視という。

(3) 角膜が歪(ゆが)んでいたり、表面に凹凸があるために、眼軸などに異常がなくても、物体の像が網膜上に正しく結ばれないものを乱視という。

(4) 網膜には、明るい所で働き色を感じる錐状体(すいじょうたい)と、暗い所で働き弱い光を感じる杆状体(かんじょうたい)の2種類の視細胞がある。

(5) 明るいところから急に暗いところに入ると、初めは見えにくいが徐々に見えやすくなることを明順応という。

第1種衛生管理者|視覚の仕組み・遠視・乱視・明暗順応の基礎知識を解説

視覚では、瞳孔による光量調節、遠視や乱視などの屈折異常、網膜の視細胞、明暗順応の用語がよく問われます。答えは(5)です。明るいところから急に暗いところに入ったとき、初めは見えにくく、徐々に暗さに慣れて見えやすくなる現象は「暗順応」です。「明順応」は、暗いところから明るいところに出たときに、まぶしさに慣れて見えやすくなる現象です。

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(1) 眼は、周りの明るさによって瞳孔の大きさが変化して眼に入る光量が調節され、暗い場合には瞳孔が広がる。

適切です。瞳孔は、眼に入る光の量を調節する働きをしています。周囲が明るいときは、光が入りすぎないように瞳孔が小さくなります。反対に、暗い場所では少しでも多くの光を取り込むため、瞳孔が広がります。これはカメラの絞りのような働きと考えると理解しやすいです。

(2) 眼軸が短すぎることなどにより、平行光線が網膜の後方で像を結ぶものを遠視という。

適切です。遠視は、眼軸が短すぎる場合や、角膜・水晶体の屈折力が弱い場合などに起こります。この状態では、外から入ってきた平行光線が網膜よりも後ろで焦点を結ぶため、網膜上に鮮明な像を作りにくくなります。近くのものを見るときに特に調節が必要になり、眼が疲れやすくなることがあります。

(3) 角膜が歪(ゆが)んでいたり、表面に凹凸があるために、眼軸などに異常がなくても、物体の像が網膜上に正しく結ばれないものを乱視という。

適切です。乱視は、角膜や水晶体の曲がり方が方向によって異なるため、光が一点に集まりにくくなる状態です。眼軸の長さに大きな異常がなくても、角膜の歪みや表面の不規則性によって、像がぼやけたり、二重に見えたりすることがあります。近視や遠視が焦点の位置の問題であるのに対し、乱視は光がきれいに一点へ集まらないことがポイントです。

(4) 網膜には、明るい所で働き色を感じる錐状体(すいじょうたい)と、暗い所で働き弱い光を感じる杆状体(かんじょうたい)の2種類の視細胞がある。

適切です。網膜には、錐状体と杆状体という2種類の視細胞があります。錐状体は明るい場所でよく働き、色を識別する働きに関係します。杆状体は暗い場所でよく働き、弱い光を感じ取る働きに関係します。試験では、錐状体は明るい所と色、杆状体は暗い所と弱い光、という組合せで覚えると判断しやすくなります。

(5) 明るいところから急に暗いところに入ると、初めは見えにくいが徐々に見えやすくなることを明順応という。

不適切です。明るいところから急に暗いところに入ったとき、初めは見えにくく、しばらくすると暗さに慣れて見えやすくなる現象は「暗順応」です。暗い環境では、瞳孔が広がり、杆状体が働きやすくなることで弱い光を感じ取りやすくなります。「明順応」は逆に、暗いところから明るいところに出たとき、最初はまぶしく感じても徐々に見えやすくなる現象です。この選択肢は、現象の説明は正しいものの、用語が「明順応」ではなく「暗順応」であるため誤りです。

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この問題で覚えるポイント

視覚の問題では、瞳孔、遠視、乱視、錐状体、杆状体、明順応、暗順応の対応関係を正確に押さえることが重要です。瞳孔は明るい場所で小さくなり、暗い場所で広がります。遠視は、眼軸が短すぎることなどにより、平行光線が網膜の後方で焦点を結ぶ状態です。乱視は、角膜や水晶体の歪みにより、像が網膜上に正しく結ばれない状態です。網膜の視細胞では、錐状体は明るい所で働き、色を感じる細胞です。杆状体は暗い所で働き、弱い光を感じる細胞です。順応については、明るい場所に慣れるのが明順応、暗い場所に慣れるのが暗順応です。

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ひっかけポイント

この問題のひっかけは、説明されている現象そのものは正しいのに、最後の用語だけが入れ替えられている点です。明るいところから暗いところへ入って徐々に見えやすくなる、という日常経験は誰にでもあるため、文章の前半だけを読んで正しいと判断しやすくなります。しかし、試験では「現象」と「用語」が正しく対応しているかまで確認する必要があります。明順応と暗順応は名前が似ているため混同しやすいですが、どちらの環境に慣れるのかを基準に考えると間違えにくくなります。明るさに慣れるのが明順応、暗さに慣れるのが暗順応です。

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