【第一種衛生管理者過去問】2024年4月公表問題|問5|作業環境測定の対象業務と測定頻度一覧|関係法令(有害業務)を解説

出典:第一種衛生管理者2024年(令和6年度)4月公表問題|関係法令(有害業務に係るもの)第5問

問題

法令に基づき定期に行う作業環境測定とその測定頻度との組合せとして、誤っているものは次のうちどれか。

(1) 通気設備が設けられている坑内の作業場における通気量の測定 —————————– 半月以内ごとに1回

(2) 非密封の放射性物質を取り扱う作業室における空気中の放射性物質の濃度の測定 ——————— 1か月以内ごとに1回

(3) 溶融ガラスからガラス製品を成型する業務を行う屋内作業場における気温、湿度及びふく射熱の測定 ———— 1か月以内ごとに1回

(4) チッパーによりチップする業務を行う屋内作業場における等価騒音レベルの測定 ——————— 6か月以内ごとに1回

(5) 鉛蓄電池の解体工程において鉛等を切断する業務を行う屋内作業場における空気中の鉛の濃度の測定 ———— 1年以内ごとに1回

第1種衛生管理者|作業環境測定の対象業務と測定頻度一覧を解説

作業環境測定は、有害な作業環境において、空気中の有害物質濃度、騒音、暑熱、通気量などを定期的に測定し、労働者の健康障害を防ぐために行うものです。答えは(3)です。溶融ガラスからガラス製品を成型する屋内作業場では、気温、湿度及びふく射熱の測定が必要ですが、頻度は1か月以内ごとに1回ではなく、半月以内ごとに1回です。作業環境測定の問題では、測定対象と頻度の組合せが細かく問われるため、対象作業ごとに「半月」「1か月」「6か月」「1年」の違いを整理して覚えることが重要です。

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(1) 通気設備が設けられている坑内の作業場における通気量の測定 —————————– 半月以内ごとに1回

適切です。通気設備が設けられている坑内の作業場では、酸素欠乏、有害ガス、粉じんなどによる健康障害を防ぐため、通気量を定期的に確認する必要があります。坑内は外気との入れ替わりが不十分になりやすく、作業環境の変化も起こりやすいため、測定頻度は半月以内ごとに1回とされています。ここでは「坑内」「通気設備」「通気量」という組合せを見たら、比較的短い周期である半月以内ごとに1回と覚えると判断しやすくなります。

(2) 非密封の放射性物質を取り扱う作業室における空気中の放射性物質の濃度の測定 ——————— 1か月以内ごとに1回

適切です。非密封の放射性物質を取り扱う作業室では、放射性物質が空気中に飛散し、吸入による内部被ばくが生じるおそれがあります。そのため、空気中の放射性物質の濃度を定期的に測定し、作業環境が安全に保たれているかを確認します。この測定頻度は1か月以内ごとに1回です。密封されていない放射性物質は、容器や線源の外に出る可能性があるため、空気中濃度の管理が重要になります。

(3) 溶融ガラスからガラス製品を成型する業務を行う屋内作業場における気温、湿度及びふく射熱の測定 ———— 1か月以内ごとに1回

不適切です。溶融ガラスからガラス製品を成型する業務は、高温の溶融物を扱うため、著しい暑熱環境になりやすい作業です。このような屋内作業場では、労働者の熱中症や高温障害を防ぐため、気温、湿度及びふく射熱を測定します。正しい測定頻度は1か月以内ごとに1回ではなく、半月以内ごとに1回です。暑熱環境は人体への負担が大きく、短い周期で環境を確認する必要があるため、1か月ではなく半月という点が正誤判断の決め手になります。

(4) チッパーによりチップする業務を行う屋内作業場における等価騒音レベルの測定 ——————— 6か月以内ごとに1回

適切です。チッパーによりチップする業務は、強い騒音が発生しやすい作業です。騒音に長期間さらされると、騒音性難聴などの健康障害につながるおそれがあります。そのため、屋内作業場における等価騒音レベルを定期的に測定します。測定頻度は6か月以内ごとに1回です。騒音の作業環境測定では、対象となる騒音作業と「6か月以内ごとに1回」という頻度を結びつけて覚えることが大切です。

(5) 鉛蓄電池の解体工程において鉛等を切断する業務を行う屋内作業場における空気中の鉛の濃度の測定 ———— 1年以内ごとに1回

適切です。鉛蓄電池の解体工程で鉛等を切断する業務では、鉛の粉じんやヒュームが発生し、吸入によって鉛中毒を起こすおそれがあります。そのため、屋内作業場における空気中の鉛の濃度を測定し、作業環境を管理する必要があります。この測定頻度は1年以内ごとに1回です。鉛業務では特殊健康診断なども関連して問われやすいため、空気中の鉛濃度の作業環境測定は1年以内ごとに1回と整理しておくとよいです。

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この問題で覚えるポイント

作業環境測定の頻度は、対象となる有害要因ごとに異なります。坑内の通気量は半月以内ごとに1回、非密封放射性物質を扱う作業室の空気中放射性物質濃度は1か月以内ごとに1回、著しい暑熱作業である溶融ガラス成型などの気温、湿度及びふく射熱は半月以内ごとに1回、著しい騒音を発する屋内作業場の等価騒音レベルは6か月以内ごとに1回、鉛業務における空気中の鉛濃度は1年以内ごとに1回です。試験では、測定対象そのものよりも、対象業務と頻度の組合せが入れ替えられて出題されやすいです。特に、暑熱環境の測定は1か月ではなく半月、騒音は6か月、鉛は1年というように、頻度の数字をセットで押さえることが正解に直結します。作業環境測定は「何を測るか」と「どのくらいの周期で測るか」の両方を問われるため、有害物質、騒音、暑熱、放射線、坑内通気を別々に整理しておくことが大切です。

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ひっかけポイント

この問題のひっかけは、測定対象の内容が正しいため、頻度まで正しいと思い込んでしまう点にあります。溶融ガラスからガラス製品を成型する業務では、気温、湿度及びふく射熱を測定すること自体は正しいため、そこだけを見ると正答に見えます。しかし、誤りは測定頻度にあり、1か月以内ごとに1回ではなく半月以内ごとに1回です。作業環境測定の問題では、「測定する項目は正しいが、頻度だけが違う」という形で出題されることが多くあります。日常感覚では1か月に1回でも十分に見えますが、法令上は暑熱のように人体への負担が大きい環境では、より短い周期である半月以内ごとに1回とされています。今後も、選択肢を読むときは「対象業務」「測定項目」「測定頻度」の3点を分けて確認する習慣を持つと、同じタイプの問題に対応しやすくなります。

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