【ビル管過去問】令和4年度 問題93|建築設計図書の種類 配置図・平面図・立面図・展開図・詳細図を解説

出典:建築物衛生管理技術者試験令和4年度(2022年)|建築物の構造概論第93問

問題

建築物の設計図書(意匠図面)に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

(1) 配置図は、建築物と敷地の関係を示した図で、外構計画などを併せて示すことがある。

(2) 平面図は、部屋の配置を平面的に示した図で、家具や棚等も記入することがある。

(3) 立面図は、建築物の外観を示すものである。

(4) 展開図は、建物内の雰囲気や空間構成を立体的に示すものである。

(5) 詳細図は、出入口、窓、階段、便所、その他の主要部分の平面、断面等の収まりを示すものである。

ビル管過去問|建築設計図書の種類 配置図・平面図・立面図・展開図・詳細図を解説

この問題は、建築物の意匠図面の基本的な役割と、それぞれの図面が何を表すかを正しく理解しているかを問う問題です。図面名称は似ていますが、示す内容や見る方向が異なるため、用語の意味を整理して覚えることが大切です。正しい選択肢は、配置図の説明であるもの、平面図の説明であるもの、立面図の説明であるもの、詳細図の説明であるものです。不適当なのは、展開図を「建物内の雰囲気や空間構成を立体的に示すもの」とした記述です。これは展開図ではなく、一般にはパースや透視図のような表現に近い内容です。

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(1) 配置図は、建築物と敷地の関係を示した図で、外構計画などを併せて示すことがある。

適切です。配置図は、敷地の中に建築物がどのように配置されるかを示す図面です。建物の位置、方位、道路との関係、敷地境界線、出入口、駐車場、植栽、通路などが記載されることが多く、外構計画を含めて示されることもあります。建物単体ではなく、敷地全体との関係を見るための図面である点が重要です。

(2) 平面図は、部屋の配置を平面的に示した図で、家具や棚等も記入することがある。

適切です。平面図は、建物を水平に切った状態を上から見たように表した図面で、部屋の配置、壁、出入口、窓、廊下、階段などの位置関係を確認できます。用途によっては、机、椅子、棚、設備機器などを描き込み、実際の使い方や動線をわかりやすく示すこともあります。建物内部の構成を平面的に把握する基本図面として重要です。

(3) 立面図は、建築物の外観を示すものである。

適切です。立面図は、建物を外側から見た姿を正面や側面ごとに表した図面です。建物の高さ、窓や出入口の位置、外壁の形状、屋根の勾配、外観デザインなどを確認するために用いられます。平面図が上から見た情報であるのに対し、立面図は横から見た外観の情報を示す点が特徴です。

(4) 展開図は、建物内の雰囲気や空間構成を立体的に示すものである。

不適切です。展開図は、室内の壁面を一面ずつ正面から見た形で表した図面です。たとえば、室内四方の壁について、窓、扉、収納、仕上げ、設備などの位置関係を壁ごとに展開して示します。したがって、展開図は立体的なイメージを伝える図面ではありません。建物内の雰囲気や空間構成を立体的に示すものとしては、一般には透視図やパースが該当します。この問題では、展開図とパースの役割を混同していないかが問われています。

(5) 詳細図は、出入口、窓、階段、便所、その他の主要部分の平面、断面等の収まりを示すものである。

適切です。詳細図は、平面図や立面図だけでは表しきれない部分を拡大して示す図面です。出入口や窓まわり、階段、便所、取り合い部分などについて、寸法、形状、部材の納まりなどを具体的に確認するために用いられます。「収まり」とは、各部材がどのように接し、取り付けられているかという実務上の重要な内容を指します。施工や仕上げの正確さにも関わるため、詳細図は非常に実用性の高い図面です。

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この問題で覚えるポイント

意匠図面は、それぞれ見る対象と視点が異なります。配置図は敷地全体の中での建物の位置関係を見る図面であり、道路、方位、隣地、外構との関係を確認します。平面図は建物を水平に切って上から見た図面で、部屋の配置や動線、開口部の位置を把握します。立面図は建物を外から見た図面で、外観や高さ関係を確認します。展開図は室内の壁面を正面から展開して表す図面であり、壁ごとの仕上げ、窓、扉、収納、設備位置などを示します。詳細図はさらに一部を拡大して、寸法や部材の納まりまで具体的に示す図面です。 試験では、図面名とその役割の対応がよく問われます。特に、平面図と配置図、立面図と展開図、展開図とパースの違いは混同しやすいので注意が必要です。パースは立体的な見え方を表現する図であり、展開図はあくまで壁面を平面的に表した図です。この違いを押さえると、同テーマの問題に対応しやすくなります。

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ひっかけポイント

この問題のひっかけは、展開図という用語から、なんとなく「広げて見せる図」「空間をイメージしやすい図」と連想してしまう点にあります。その結果、立体的に見える図面だと思い込む受験者が出やすくなります。しかし、実際の展開図は立体表現ではなく、壁面を平面的に並べて示す図面です。 また、図面の名称だけを丸暗記していると、「雰囲気」「空間構成」「立体的」といったもっともらしい表現に引っ張られて誤答しやすくなります。試験では、このように一部だけそれらしく見える説明文が使われることがあります。図面ごとの本来の目的と、どの方向から何を見せる図なのかをセットで理解しておくことが、こうしたひっかけを避けるコツです。

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