【危険物取扱者乙種4類予想問題6】|問8|危険物保安監督者の選任基準|法令を解説

問題

危険物保安監督者を定めなければならない製造所等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1) 屋外貯蔵所では、危険物の指定数量の倍数が100倍以上であれば、危険物保安監督者を定めなければならない。

(2) 給油取扱所では、危険物保安監督者を定めなければならない。

(3) 販売取扱所では、危険物保安監督者を定めることは禁止されている。

(4) 移動タンク貯蔵所では、すべて危険物保安監督者を定めなければならない。

(5) 屋内タンク貯蔵所では、危険物施設保安員を選任すれば危険物保安監督者を定める必要はない。

危険物取扱者乙種4類|危険物保安監督者の選任基準を解説

危険物保安監督者は、製造所等において危険物の取扱作業に関する保安を監督する者です。ただし、すべての製造所等で選任が必要になるわけではなく、施設の種類や危険物の取扱状況などによって選任義務の有無が異なります。給油取扱所は危険物保安監督者を定めなければならない施設です。一方、屋外貯蔵所、販売取扱所、移動タンク貯蔵所などについては、危険物保安監督者の選任義務に関する扱いが異なります。また、危険物施設保安員は危険物保安監督者とは別の制度です。したがって、正しい答えは(2)です。

下に移動する

【危険物取扱者乙種4類予想問題6】|問8|危険物保安監督者の選任基準|法令を解説する画像__otu4-06-hourei-q8

下に移動する

(1) 屋外貯蔵所では、危険物の指定数量の倍数が100倍以上であれば、危険物保安監督者を定めなければならない。

不適切です。屋外貯蔵所について、指定数量の倍数が100倍以上になったことを理由として危険物保安監督者の選任義務が生じるわけではありません。「指定数量の倍数が100倍以上」という数値基準は、屋外貯蔵所では定期点検や消火設備に関する基準など、危険物保安監督者とは別の規定で登場します。そのため、100倍という数値だけを見て危険物保安監督者の選任基準と判断しないことが重要です。危険物保安監督者については、単純な指定数量の倍数だけではなく、どの種類の製造所等で選任義務が定められているかを整理して覚えましょう。

(2) 給油取扱所では、危険物保安監督者を定めなければならない。

適切です。給油取扱所では、危険物保安監督者を定めなければなりません。危険物保安監督者は、製造所等において危険物の取扱作業に関する保安を監督する役割を担います。給油取扱所は、自動車などへの給油のため危険物を継続的に取り扱う施設であり、危険物保安監督者の選任が必要です。なお、危険物保安監督者には資格要件があり、甲種または乙種危険物取扱者で、一定の危険物取扱いの実務経験を有する者の中から選任します。

(3) 販売取扱所では、危険物保安監督者を定めることは禁止されている。

不適切です。販売取扱所は危険物保安監督者の選任義務の対象から除かれていますが、「危険物保安監督者を定めること自体が禁止されている」という規定ではありません。「選任する義務がない」ことと「選任することが禁止されている」ことは意味が異なります。この選択肢は、その違いを利用した誤った記述です。法令問題では、「禁止されている」などの表現が使われている場合、その行為を実際に禁止する規定が存在するのかを確認して判断することが重要です。

(4) 移動タンク貯蔵所では、すべて危険物保安監督者を定めなければならない。

不適切です。移動タンク貯蔵所は、危険物保安監督者の選任義務の対象から除かれています。移動タンク貯蔵所は、一般的にはタンクローリーなど、車両に固定されたタンクによって危険物を貯蔵・運搬する施設をいいます。危険物を取り扱う施設であっても、危険物保安監督者の選任については他の製造所等と同じ扱いではありません。なお、移動タンク貯蔵所はすべて定期点検の対象となるなど、別の制度では特有の規制があります。危険物保安監督者の選任義務と定期点検の対象を混同しないようにしましょう。

(5) 屋内タンク貯蔵所では、危険物施設保安員を選任すれば危険物保安監督者を定める必要はない。

不適切です。危険物施設保安員を選任したことを理由として、危険物保安監督者の選任義務が免除されるわけではありません。危険物保安監督者と危険物施設保安員は、それぞれ消防法上別に定められた制度です。危険物保安監督者は危険物の取扱作業に関する保安を監督する者であり、危険物施設保安員は製造所等の構造や設備に関する保安業務を行います。両者にはそれぞれ異なる役割と選任基準があるため、「危険物施設保安員を選任すれば危険物保安監督者は不要になる」という関係ではありません。

下に移動する

この問題で覚えるポイント

危険物保安監督者は、製造所等における危険物の取扱作業について保安を監督する者です。すべての製造所等で一律に選任するのではなく、施設の種類などによって選任義務の有無が定められています。給油取扱所では、危険物保安監督者を定める必要があります。一方、販売取扱所や移動タンク貯蔵所などは選任義務の対象から除かれています。また、危険物保安監督者と危険物施設保安員は別の制度です。一方を選任したことによって、当然にもう一方の選任義務がなくなるわけではありません。さらに、「指定数量の100倍」という数値は危険物関係法令のさまざまな規定で登場します。屋外貯蔵所では定期点検や消火設備などに関する基準にも100倍という数値が使われるため、「100倍=危険物保安監督者」などと単純に結び付けて覚えないことが大切です。

下に移動する

ひっかけポイント

この問題では、危険物保安監督者の選任義務と、定期点検、消火設備、危険物施設保安員などの別制度を混同しないことが重要です。特に「指定数量の100倍以上」という数値だけを見て、危険物保安監督者の選任基準だと判断しないようにしましょう。同じ数値が異なる制度で使用されることがあるため、何についての基準なのかを確認する必要があります。また、「選任義務がない」ことと「選任が禁止されている」ことも異なります。試験では、まず「危険物保安監督者について問われている」と確認したうえで、給油取扱所、販売取扱所、移動タンク貯蔵所など、それぞれの施設における選任義務を整理して判断すると正答しやすくなります。

次の問題へ