【危険物取扱者乙種4類予想問題5】|問17|熱容量と比熱|物理・化学を解説

問題

次の熱容量に関する記述のうち、正しいものはどれか。

(1) 熱容量とは、物質1gの温度を1K上昇させるために必要な熱量をいう。

(2) 同じ物質であれば、質量が大きくなっても熱容量は変化しない。

(3) 熱容量は、比熱と質量の積で表される。

(4) 比熱の単位はJで表される。

(5) 熱容量が小さい物質ほど、同じ熱量を加えたとき温度は上がりにくい。

危険物取扱者乙種4類|熱容量と比熱を解説

熱容量と比熱は、どちらも温度変化に必要な熱量に関係する用語ですが、意味が異なります。正解は(3)です。熱容量は、ある物体全体の温度を1K、または1℃上昇させるために必要な熱量であり、比熱と質量の積で表されます。比熱は、物質1gまたは1kgの温度を1K上昇させるために必要な熱量を表すため、熱容量とは区別して覚える必要があります。

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(1) 熱容量とは、物質1gの温度を1K上昇させるために必要な熱量をいう。

不適切です。これは熱容量ではなく、比熱の説明です。比熱とは、物質1gまたは1kgの温度を1K上昇させるために必要な熱量をいいます。熱容量は、物質の種類だけでなく、その物体の質量にも関係します。たとえば、同じ水でも少量の水より大量の水のほうが温度を上げるために多くの熱量が必要です。このように、物体全体を温めるのに必要な熱量を考えるのが熱容量です。

(2) 同じ物質であれば、質量が大きくなっても熱容量は変化しない。

不適切です。熱容量は質量に比例します。同じ物質であっても、質量が大きくなれば温度を上げるために必要な熱量は大きくなります。たとえば、同じ温度だけ水を温める場合、コップ1杯の水よりもバケツ1杯の水のほうが多くの熱が必要です。これは、熱容量が比熱と質量の積で決まるためです。

(3) 熱容量は、比熱と質量の積で表される。

適切です。熱容量は、比熱と質量の積で表されます。式で表すと、熱容量=比熱×質量です。また、物体に加えた熱量は、熱量=比熱×質量×温度変化で求められます。比熱は物質ごとの温まりにくさを表し、質量はその物体の量を表します。そのため、同じ物質でも質量が大きいほど熱容量は大きくなります。

(4) 比熱の単位はJで表される。

不適切です。Jは熱量そのものの単位です。比熱の単位は、質量1gを基準にする場合はJ/(g・K)、質量1kgを基準にする場合はJ/(kg・K)で表されます。比熱は「単位質量あたり、温度を1K上げるのに必要な熱量」なので、単なるJだけでは不十分です。単位を見れば、熱量、比熱、熱容量の区別がしやすくなります。

(5) 熱容量が小さい物質ほど、同じ熱量を加えたとき温度は上がりにくい。

不適切です。熱容量が小さい物質ほど、同じ熱量を加えたとき温度は上がりやすくなります。熱容量は、温度を1K上昇させるために必要な熱量を表すため、熱容量が小さいということは、少ない熱量で温度が上がるという意味です。反対に、熱容量が大きい物体は、同じ熱量を加えても温度が上がりにくくなります。

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この問題で覚えるポイント

熱容量は、物体全体の温度を1Kまたは1℃上昇させるために必要な熱量です。比熱は、物質1gまたは1kgの温度を1K上昇させるために必要な熱量です。熱容量は比熱と質量の積で表され、熱容量=比熱×質量となります。熱量を求める式は、熱量=比熱×質量×温度変化です。熱量の単位はJ、熱容量の単位はJ/K、比熱の単位はJ/(g・K)またはJ/(kg・K)です。熱容量が大きい物体は温まりにくく冷めにくく、熱容量が小さい物体は温まりやすく冷めやすいと整理すると理解しやすくなります。試験では、熱容量と比熱の定義の入れ替え、単位の誤り、質量との関係がよく問われます。

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ひっかけポイント

熱容量と比熱は、どちらも温度を上げるために必要な熱量に関係するため混同しやすい用語です。特に「1gの温度を1K上昇させる」という表現が出てきたら、熱容量ではなく比熱を指している可能性が高いです。また、熱容量は物質の種類だけで決まるのではなく、質量にも左右される点が重要です。「同じ物質なら変化しない」と考えてしまうと、質量の影響を見落とします。さらに、Jは熱量の単位であり、比熱には質量と温度変化を含んだ単位が必要です。温まりにくさについても、熱容量が大きいほど温まりにくく、小さいほど温まりやすいという関係を逆にしないよう注意が必要です。

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