問題
危険物の類ごとの一般的性質について、次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1) 第1類の危険物は、すべて可燃性固体であり、水との接触で発火する。
(2) 第2類の危険物は、酸化性固体であり、他の物質の燃焼を助ける。
(3) 第4類の危険物は、主として引火性液体であり、蒸気が空気と混合すると燃焼・爆発のおそれがある。
(4) 第5類の危険物は、不燃性液体であり、有機物と接触すると発火する。
(5) 第6類の危険物は、自己反応性物質であり、加熱や衝撃によって分解しやすい。
危険物取扱者乙種4類|危険物の類別ごとの一般的性質を解説
危険物は第1類から第6類まで、それぞれ性質によって分類されています。乙種4類で最も重要なのは、第4類危険物が「引火性液体」であることです。第4類危険物は液体そのものが燃えるというより、液面から発生した可燃性蒸気が空気と混ざり、火気や静電気などの点火源によって燃焼・爆発する危険があります。よって、正しい記述は(3)です。

(1) 第1類の危険物は、すべて可燃性固体であり、水との接触で発火する。
不適切です。第1類危険物は「酸化性固体」です。酸化性固体とは、それ自体は必ずしも燃える物質ではありませんが、酸素を供給する性質があり、他の可燃物の燃焼を激しくするおそれがある物質です。代表例には、塩素酸塩類、過塩素酸塩類、硝酸塩類などがあります。「可燃性固体」は第2類危険物の性質であり、「水との接触で発火する」は第3類危険物の一部に見られる性質です。この選択肢は、第1類、第2類、第3類の特徴を混ぜた内容になっています。
(2) 第2類の危険物は、酸化性固体であり、他の物質の燃焼を助ける。
不適切です。第2類危険物は「可燃性固体」です。比較的低温で着火しやすい固体や、燃焼速度が速い固体などが該当します。代表例には、硫黄、赤りん、鉄粉、マグネシウムなどがあります。「酸化性固体であり、他の物質の燃焼を助ける」という説明は第1類危険物の特徴です。第2類は「自分自身が燃えやすい固体」、第1類は「他の物質を燃えやすくする固体」と整理すると判断しやすくなります。
(3) 第4類の危険物は、主として引火性液体であり、蒸気が空気と混合すると燃焼・爆発のおそれがある。
適切です。第4類危険物は「引火性液体」です。ガソリン、灯油、軽油、重油、アルコール類、アセトン、ベンゼンなど、乙種4類で中心的に扱う危険物がここに含まれます。第4類危険物の火災では、液体そのものが直接燃えるのではなく、液面から発生した可燃性蒸気が空気と混ざり、燃焼範囲内の濃度になると、火花や静電気などの点火源によって引火・爆発する危険があります。そのため、第4類危険物を扱う場所では、火気の管理、換気、静電気対策、密栓保管が重要です。
(4) 第5類の危険物は、不燃性液体であり、有機物と接触すると発火する。
不適切です。第5類危険物は「自己反応性物質」です。自己反応性物質とは、分子内に酸素を含むなどして、外部から酸素の供給を受けなくても、加熱、衝撃、摩擦などによって分解・発火・爆発するおそれがある物質です。代表例には、有機過酸化物、硝酸エステル類、ニトロ化合物などがあります。「不燃性液体であり、有機物と接触すると発火する」という説明は、第6類危険物の酸化性液体の特徴に近い内容です。第5類は「液体か固体か」よりも、「内部に燃焼や分解を進める要素を持ち、自己反応しやすい」という点が重要です。
(5) 第6類の危険物は、自己反応性物質であり、加熱や衝撃によって分解しやすい。
不適切です。第6類危険物は「酸化性液体」です。代表例には、過酸化水素、硝酸、過塩素酸などがあります。酸化性液体は、それ自体が燃えるというより、他の可燃物や有機物と接触すると酸化反応を促進し、燃焼を激しくするおそれがあります。「自己反応性物質であり、加熱や衝撃によって分解しやすい」という説明は第5類危険物の特徴です。第5類と第6類はどちらも危険性が高い印象がありますが、第5類は「自己反応性」、第6類は「酸化性液体」と区別して覚えることが大切です。
この問題で覚えるポイント
危険物の類別は、第1類が酸化性固体、第2類が可燃性固体、第3類が自然発火性物質及び禁水性物質、第4類が引火性液体、第5類が自己反応性物質、第6類が酸化性液体です。乙種4類では第4類危険物を中心に学習しますが、他の類との違いも頻出です。第1類と第6類はどちらも酸化性を持ちますが、第1類は固体、第6類は液体です。第2類は燃えやすい固体であり、第4類は引火しやすい液体です。第3類は空気中で自然発火したり、水と反応して可燃性ガスを発生したりするものが含まれます。第5類は外部から酸素が少なくても、加熱や衝撃などで自己分解して燃焼・爆発する危険があります。第4類危険物では、液体そのものではなく蒸気が燃えるという理解が特に重要です。可燃性蒸気が空気と混合して燃焼範囲内に入り、点火源があると引火や爆発につながります。類別問題では、名称、状態、主な危険性をセットで覚えると正誤判断がしやすくなります。
ひっかけポイント
この問題のひっかけは、危険物の類別名を入れ替えている点です。第1類の「酸化性固体」と第2類の「可燃性固体」、第5類の「自己反応性物質」と第6類の「酸化性液体」は特に混同しやすい組合せです。また、「水との接触で発火する」「他の物質の燃焼を助ける」「加熱や衝撃で分解しやすい」など、一部だけ見ると正しく感じる表現が含まれています。しかし、どの類の特徴なのかが一致していなければ不適切です。日常感覚では「危険物は全部燃えやすい」と考えがちですが、第1類や第6類のように、それ自体が燃えるというより他の燃焼を助けるものもあります。類別問題では、文章中の危険性だけで判断せず、類別名、物質の状態、危険性の三つが一致しているかを確認することが大切です。
