【危険物取扱者乙種4類予想問題2】|問11|移動タンク貯蔵所の技術上の基準|法令を解説

問題

移動タンク貯蔵所の位置、構造及び設備の技術上の基準について、正しいものはどれか。

(1) 移動貯蔵タンクには、危険物の注入口を設ける必要はない。

(2) 移動貯蔵タンクの容量は、50,000L以下でなければならない。

(3) 移動貯蔵タンクには、容量以上の危険物を収納できるよう空間容積を設けてはならない。

(4) 移動タンク貯蔵所には、消火設備を設ける必要はない。

(5) 移動貯蔵タンクには、危険物が漏れるおそれのある部分に弁その他の閉鎖装置を設けなければならない。

危険物取扱者乙種4類|移動タンク貯蔵所の技術上の基準を解説

移動タンク貯蔵所は、タンクローリーのように危険物を移動しながら貯蔵し、運搬する施設です。道路上を走行するため、漏えい、火災、衝突事故などに備えた構造や設備が必要です。正解は(5)です。移動貯蔵タンクには、危険物が漏れるおそれのある部分に弁その他の閉鎖装置を設け、万一の漏えいを防止できる構造にしなければなりません。

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(1) 移動貯蔵タンクには、危険物の注入口を設ける必要はない。

不適切です。移動貯蔵タンクには、危険物を安全に入れるための注入口が必要です。危険物をタンクに収納する際、適切な注入口がなければ安全な充填作業ができず、漏えいや静電気による着火などの危険が高まります。移動タンク貯蔵所では、危険物を積み込み、移送し、必要に応じて払い出すことを前提としているため、注入口や吐出口などの設備が重要になります。

(2) 移動貯蔵タンクの容量は、50,000L以下でなければならない。

不適切です。移動貯蔵タンクの容量は、原則として30,000L以下です。50,000Lではありません。危険物取扱者試験では、移動タンク貯蔵所の容量制限として「30,000L以下」という数値がよく問われます。数値問題では、内容がもっともらしく見えても、基準値が少し変えられていることが多いため注意が必要です。

(3) 移動貯蔵タンクには、容量以上の危険物を収納できるよう空間容積を設けてはならない。

不適切です。移動貯蔵タンクには、危険物の膨張などに備えるため、一定の空間容積を設ける必要があります。危険物は温度が上がると体積が膨張することがあります。タンクいっぱいに危険物を入れてしまうと、温度上昇時に内部圧力が高まり、漏えいや破損につながるおそれがあります。そのため、空間容積は不要なものではなく、安全上必要な余裕部分です。

(4) 移動タンク貯蔵所には、消火設備を設ける必要はない。

不適切です。移動タンク貯蔵所にも消火設備を設ける必要があります。移動タンク貯蔵所は危険物を積載して道路を移動するため、火災が発生した場合に初期消火できる体制が必要です。特に第4類危険物は引火性液体であり、可燃性蒸気に引火すると火災が急速に広がるおそれがあります。移動する施設であっても、消火設備が不要になるわけではありません。

(5) 移動貯蔵タンクには、危険物が漏れるおそれのある部分に弁その他の閉鎖装置を設けなければならない。

適切です。移動貯蔵タンクには、危険物が漏れるおそれのある部分に弁その他の閉鎖装置を設ける必要があります。これは、危険物の漏えいを防ぎ、事故時の被害拡大を防止するためです。移動タンク貯蔵所は走行中の振動、衝突、停止時の揺れなどの影響を受けるため、固定された貯蔵所よりも漏えい対策が重要になります。危険物の流出を止められる構造にしておくことが、安全確保の基本です。

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この問題で覚えるポイント

移動タンク貯蔵所は、タンクローリーのように危険物を移動しながら貯蔵し、運搬する施設です。移動貯蔵タンクの容量は、原則として30,000L以下です。50,000Lではない点を正確に覚えてください。移動貯蔵タンクには、注入口、吐出口、弁、閉鎖装置など、危険物を安全に出し入れし、漏えいを防止するための設備が必要です。また、危険物は温度上昇により膨張するおそれがあるため、タンクには空間容積を設けます。満量まで入れることが安全なのではなく、膨張に備えた余裕を残すことが安全上重要です。さらに、移動タンク貯蔵所には消火設備も必要です。移動する施設であっても、危険物施設として火災予防と初期消火の対策が求められます。移動タンク貯蔵所では、「容量30,000L以下」「空間容積が必要」「漏えい防止の閉鎖装置が必要」「消火設備が必要」という知識をセットで覚えると、正誤判断がしやすくなります。

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ひっかけポイント

この問題では、数値のすり替えと日常感覚による誤解が狙われています。特に「50,000L以下」という選択肢は、容量制限があること自体は正しそうに見えるため、基準値をあいまいに覚えていると選びやすいです。移動貯蔵タンクの容量は30,000L以下と正確に押さえておく必要があります。また、「容量以上の危険物を収納できるよう空間容積を設けてはならない」という表現は、満タンにしない方がよいという知識と混同しやすい部分です。実際には、危険物の膨張に備えるため空間容積は必要です。さらに、移動する施設だから固定設備のような消火設備はいらない、という日常感覚も誤りです。危険物を積んで移動するからこそ、漏えい防止装置や消火設備が重要になります。移動タンク貯蔵所の問題では、「移動するから簡易でよい」と考えず、むしろ移動中の事故を想定した安全設備が必要だと考えることが大切です。

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