問題
製造所等に設ける消火設備について、第3種の消火設備に該当するものはどれか。
(1) 粉末を放射する消火設備
(2) 泡を放射する大型の消火器
(3) 乾燥砂
(4) 膨張ひる石又は膨張真珠岩
(5) 金属製バケツに入れた水
危険物取扱者乙種4類|第3種消火設備を解説
製造所等に設ける消火設備は、第1種から第5種までに区分されています。この問題では、第3種消火設備に該当するものを選ぶ必要があります。第3種消火設備は、主に固定式移動式の消火設備などを指します。正解は(1)粉末を放射する消火設備です。大型消火器は第4種、乾燥砂や膨張ひる石、膨張真珠岩、水バケツなどは第5種に分類されるため、第3種ではありません。

(1) 粉末を放射する消火設備
適切です。粉末を放射する消火設備は、第3種消火設備に該当します。第3種消火設備は、製造所等に設ける消火設備の分類のうち、消火器では消火が難しい危険物の火災に対して、大量の消火剤を自動または手動で放射する設備などを指します。危険物火災では、火災の種類に合った消火剤を使用することが重要で、粉末消火器は油火災などにも広く対応できるため、危険物施設で重要な消火設備です。
(2) 泡を放射する大型の消火器
不適切です。泡を放射する大型の消火器は、第3種ではなく第4種消火設備に該当します。ここで注意したいのは、消火剤が泡であることよりも、「大型の消火器」である点です。第3種と第4種は、どちらも消火器が関係するため混同しやすいですが、小型の消火器は第5種、大型消火器は第4種と整理すると判断しやすくなります。大型消火器は、一般的な手持ちの消火器よりも消火能力が大きく、より大きな初期火災に対応するための設備です。
(3) 乾燥砂
不適切です。乾燥砂は、第3種ではなく第5種消火設備に該当します。乾燥砂は、危険物にかぶせて空気との接触を遮断し、窒息効果によって消火するために使われます。特に水を使うとかえって危険な物質や、液体危険物の小規模な流出火災などで使われることがあります。ただし、消火設備の分類上は、消火器ではなく簡易な消火用具として扱われるため、第5種に分類されます。
(4) 膨張ひる石又は膨張真珠岩
不適切です。膨張ひる石又は膨張真珠岩は、第3種ではなく第5種消火設備に該当します。これらは軽くて多孔質の材料で、危険物にかぶせることで燃焼面を覆い、空気を遮断して消火を助けます。乾燥砂と同じように、消火器のように薬剤を放射する設備ではなく、燃えている部分を覆うための消火用具として整理されます。名称が専門的で難しく見えますが、試験では「乾燥砂、膨張ひる石、膨張真珠岩は第5種」とまとめて覚えると対応しやすいです。
(5) 金属製バケツに入れた水
不適切です。金属製バケツに入れた水は、第3種ではなく第5種消火設備に該当します。水バケツは、消火器のような機械的な放射設備ではなく、簡易な消火用具として分類されます。危険物火災では水が常に有効とは限らず、第4類危険物の油火災では水を直接かけると燃焼面が広がることもあります。ただし、法令上の消火設備の分類としては、水バケツは第5種に含まれます。日常的には「消火に使う道具」と考えやすいですが、試験では分類名を正確に判断する必要があります。
この問題で覚えるポイント
製造所等の消火設備は、第1種から第5種までに分類されます。第1種は屋内消火栓設備や屋外消火栓設備など、第2種はスプリンクラー設備など、第3種は水蒸気消火設備、水噴霧消火設備、泡消火設備、不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備、粉末消火設備など、第4種は大型消火器、第5種は乾燥砂、膨張ひる石、膨張真珠岩、水バケツ、小型消火器などの消火設備として整理されます。試験対策では、特に大型消火器と小型消火器、乾燥砂や膨張ひる石などの簡易消火用具の区別が重要です。大型消火器は第4種、乾燥砂や膨張ひる石、膨張真珠岩、水バケツは第5種という分類は頻出です。消火剤の種類だけで判断するのではなく、設備の大きさ、方式、分類上の位置づけまで確認することが正誤判断に直結します。
ひっかけポイント
この問題のひっかけは、「粉末」「泡」「乾燥砂」など、すべて消火に使えるものが並んでいる点です。受験者は、実際に火を消せるかどうかで判断しがちですが、法令問題では「消火に使えるか」ではなく「第何種の消火設備に分類されるか」を問われています。また、「泡を放射する大型の消火器」は強力そうに見えるため正解に選びたくなりますが、大型消火器は第4種です。乾燥砂、膨張ひる石、膨張真珠岩、水バケツは、いずれも初期消火に使えるものの、第5種として整理されます。このように、日常感覚では同じ消火道具に見えるものでも、法令上の分類は異なるため、「小型消火器、大型消火器、簡易消火用具」の区別を意識して選ぶことが大切です。
