【ビル管過去問】令和6年度 問題127|建築物衛生法における雑用水の水質検査項目を解説

出典:建築物衛生管理技術者試験 令和6年度(2024年)|給水および排水の管理 第127問

問題

建築物衛生法施行規則に基づく雑用水の水質検査において、2か月以内ごとに1回、定期に行う項目として、正しいものは次のうちどれか。

(1) 外観

(2) 臭気

(3) pH

(4) 大腸菌

(5) 残留塩素

ビル管過去問|建築物衛生法における雑用水の水質検査項目を解説

この問題は、雑用水の水質検査項目を「7日以内ごとに1回行うもの」と「2か月以内ごとに1回行うもの」に正しく分けられるかを問う問題です。正しい選択肢は(4)の大腸菌です。雑用水の管理では、pH、臭気、外観、残留塩素は短い周期で確認し、大腸菌は2か月以内ごとに1回の定期検査で確認します。散水、修景、清掃用の雑用水では、これに加えて濁度も2か月以内ごとに1回の対象になります。したがって、この問題では「2か月以内ごとに1回」という頻度に着目して判断することが重要です。

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(1) 外観

不適切です。外観は、雑用水の日常的な衛生状態を把握するために、7日以内ごとに1回行う項目です。外観の確認は、水が著しく濁っていないか、異常な着色がないかなどをみる基本的な管理であり、異常の早期発見に役立ちます。そのため、2か月以内ごとに1回ではなく、もっと短い周期で実施する必要があります。

(2) 臭気

不適切です。臭気も7日以内ごとに1回行う項目です。臭いの異常は、水の汚染や設備異常の兆候として現れることがあるため、定期的にこまめに確認しなければなりません。2か月に1回では異常の発見が遅れるおそれがあるため、この頻度ではありません。

(3) pH

不適切です。pHは水の酸性アルカリ性の程度を示す重要な指標ですが、雑用水では7日以内ごとに1回行う項目です。pHが基準から外れると、水質の安定性や消毒効果にも影響するため、比較的短い周期での確認が求められます。したがって、2か月以内ごとに1回の項目ではありません。

(4) 大腸菌

適切です。大腸菌は、雑用水の水質検査において2か月以内ごとに1回、定期に行う項目です。大腸菌は衛生上の安全性を判断するうえで重要な微生物学的指標であり、雑用水が衛生的に保たれているかを確認するために定期検査が義務づけられています。なお、散水、修景、清掃用でも、水洗便所用でも、大腸菌は2か月以内ごとに1回の対象です。

(5) 残留塩素

不適切です。残留塩素は、消毒が適切に機能しているかを確認するための項目であり、7日以内ごとに1回行います。雑用水では、遊離残留塩素を一定以上保持することが求められており、消毒状態の確認は大腸菌のような定期検査よりも短い周期で行う必要があります。そのため、2か月以内ごとに1回の項目ではありません。

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この問題で覚えるポイント

雑用水の検査項目は、頻度で整理して覚えることが大切です。7日以内ごとに1回行うのは、pH、臭気、外観、遊離残留塩素です。2か月以内ごとに1回行うのは、大腸菌です。さらに、散水、修景、清掃用の雑用水では濁度も2か月以内ごとに1回の対象になります。

基準値も併せて押さえると、関連問題に強くなります。たとえば、pHは5.8以上8.6以下、遊離残留塩素は0.1mg/L以上、外観はほとんど無色透明、臭気は異常がないこと、大腸菌は検出されないことが基準です。数値や判定基準まで覚えておくと、単なる頻度問題だけでなく、基準適合性を問う問題にも対応しやすくなります。

雑用水の用途による違いも重要です。散水、修景、清掃用の雑用水では濁度の検査がありますが、水洗便所用では濁度は対象ではありません。この違いは試験で狙われやすいので、用途別に整理して理解しておくと得点につながります。

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ひっかけポイント

この問題の最大のひっかけは、「重要そうな項目ほど頻度が低いわけではない」という点です。受験者は、大腸菌のような微生物項目よりも、残留塩素やpHのほうが日常的に確認しそうだと感覚的に分かる一方で、試験本番では「残留塩素はよく出るから定期検査かもしれない」と混同しやすいです。実際には、残留塩素やpH、外観、臭気は短い周期で行う日常管理寄りの項目であり、大腸菌が2か月以内ごとに1回の定期検査項目です。

もう一つの罠は、「項目そのもの」ではなく「頻度」を問われているのに、項目の重要性だけで選んでしまうことです。試験では、どの項目が重要かではなく、その項目をいつ測るのかを正確に覚えているかが問われます。したがって、雑用水の問題では「7日以内ごとに1回」と「2か月以内ごとに1回」の二段階で整理し、用途によって濁度の有無が変わることまでセットで覚えるのがコツです。

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