【ビル管過去問】令和7年度 問題140|消防設備の保守管理を解説

出典:建築物衛生管理技術者試験令和7年度(2025年)|清掃第140問

問題

防火設備及び消防用設備の保守管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

(1) 消防法で定められている消防用設備は、火災時に確実に起動し、所期の性能を達成する必要がある。

(2) 特定防火対象物における法定定期点検の結果とその不備に関する是正措置の報告は、1年に1回である。

(3) 消防用設備などに附置される自家発電装置は、6か月に1回「機器点検」を行う。

(4) 防火管理者は日常の点検項目として、消防用設備の異常信号などについて確認し、異常が認められたら直ちに修理し、機能回復を図る。

(5) 非特定防火対象物における法定定期点検の結果とその不備に関する是正措置の報告は、5年に1回である。

 

 

 

ビル管過去問|消防設備の保守管理を解説

消防用設備や防火設備は、火災時に確実に作動することが最も重要です。そのため、消防法に基づく点検や報告、防火管理者による日常確認が必要です。この問題では、特定防火対象物と非特定防火対象物における報告周期の違い、自家発電装置の点検頻度、防火管理者の日常管理が問われています。不適当な選択肢は(5)です。

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(1) 消防法で定められている消防用設備は、火災時に確実に起動し、所期の性能を達成する必要がある。

適切です。消防用設備は、消火設備、警報設備、避難設備など、火災の発生時に人命を守り、被害を拡大させないための設備です。普段は使用しない設備であっても、火災時には確実に作動しなければ意味がありません。そのため、設置して終わりではなく、定期的な点検や維持管理によって、本来求められる性能を保つ必要があります。

(2) 特定防火対象物における法定定期点検の結果とその不備に関する是正措置の報告は、1年に1回である。

適切です。特定防火対象物とは、不特定多数の人が利用する建築物や、火災時に避難が難しい人が利用する施設などを指します。たとえば、百貨店、ホテル、病院、福祉施設などが該当します。これらは火災時の危険性が高いため、消防用設備等の点検結果は1年に1回、消防長または消防署長に報告する必要があります。

(3) 消防用設備などに附置される自家発電装置は、6か月に1回「機器点検」を行う。

適切です。消防用設備に附置される自家発電装置は、停電時でも消防設備を作動させるための重要な非常電源です。火災時には停電が発生する可能性があるため、自家発電装置が正常に起動するか、燃料や蓄電池、配線、制御装置などに異常がないかを確認する必要があります。機器点検は6か月に1回行うものとされています。

(4) 防火管理者は日常の点検項目として、消防用設備の異常信号などについて確認し、異常が認められたら直ちに修理し、機能回復を図る。

適切です。防火管理者は、建物内の防火管理を実際に進める責任者です。専門業者による定期点検だけでなく、日常的に消防用設備の異常表示や警報盤の信号、避難経路の状態などを確認することが重要です。異常を放置すると、火災時に設備が作動しないおそれがあるため、異常が認められた場合は速やかに修理し、機能を回復させる必要があります。

(5) 非特定防火対象物における法定定期点検の結果とその不備に関する是正措置の報告は、5年に1回である。

不適切です。非特定防火対象物における消防用設備等の点検結果の報告は、5年に1回ではなく、3年に1回です。非特定防火対象物は、特定防火対象物に比べると火災時の危険性は相対的に低いとされますが、それでも消防用設備の維持管理は必要です。特定防火対象物は1年に1回、非特定防火対象物は3年に1回という報告周期の違いを正確に覚えることが大切です。

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この問題で覚えるポイント

消防用設備等は、火災時に確実に作動し、必要な性能を発揮できる状態に保つことが原則です。消防用設備等の点検には、機器点検と総合点検があります。機器点検は主に外観や機能の確認を行う点検で、6か月に1回実施します。総合点検は設備を作動させて総合的な機能を確認する点検で、1年に1回実施します。点検結果の報告周期は、防火対象物の種類によって異なります。特定防火対象物は1年に1回、非特定防火対象物は3年に1回です。特定防火対象物は不特定多数の人が利用する建築物や、避難に配慮が必要な人が利用する建築物であり、火災時の危険性が高いため報告周期が短くなります。非特定防火対象物はそれ以外の防火対象物であり、報告周期は3年に1回です。自家発電装置は消防用設備を停電時にも動かすための非常電源であり、消防設備の一部として適切な点検が必要です。防火管理者は、日常的に異常信号、避難経路、防火戸、消防用設備の状態などを確認し、異常があれば放置せず、速やかに機能回復を図ることが求められます。

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ひっかけポイント

この問題の最大のひっかけは、非特定防火対象物の報告周期を5年に1回と誤らせる点です。消防設備の点検や報告では、6か月、1年、3年といった数値が複数出てくるため、混同しやすくなります。特に、機器点検は6か月に1回、特定防火対象物の報告は1年に1回、非特定防火対象物の報告は3年に1回という整理が重要です。また、「非特定」という言葉から危険性が低いと考えてしまい、報告周期がかなり長いと思い込むことがあります。しかし、非特定防火対象物であっても消防用設備の維持管理は必要であり、5年に1回では長すぎます。このように、消防設備の問題では「対象物の種類」と「点検・報告の周期」をセットで覚えていないと、もっともらしい数値に引っかかりやすくなります。

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