【第二種衛生管理者過去問】2025年4月公表問題|問7|事業場の衛生基準|休養室・気積・害虫対策・食堂基準|関係法令を解説

出典:第二種衛生管理者2025年(令和7年度)4月公表問題|関係法令第7問

問題

事業場の建築物、施設等に関する措置について、労働安全衛生規則の衛生基準に違反しているものは次のうちどれか。

(1) 常時40人の労働者を就業させている屋内作業場の気積が、設備の占める容積及び床面から3mを超える高さにある空間を除き400m3となっている。

(2) ねずみ、昆虫等の発生場所、生息場所及び侵入経路並びにねずみ、昆虫等による被害の状況について、3か月ごとに1回、定期に、統一的に調査を実施し、その調査結果に基づき、必要な措置を講じている。

(3) 男性5人を含む常時30人の労働者が就業している事業場で、女性用には臥(が)床することのできる休養室を設けているが、男性用には、臥床することのできない休憩設備を利用させている。

(4) 事業場に附属する食堂の床面積を、食事の際の1人について、1m2を超えるようにしている。

(5) 事業場に附属する炊事場の入口には、洗浄剤を含浸させたマットを設置して、土足のままでも立ち入ることができるようにしている。

第二種衛生管理者|事業場の衛生基準|休養室・気積・害虫対策・食堂基準を解説

事業場の建築物や附属施設については、労働者の健康保持と衛生確保のために、気積、休養設備、害虫対策、食堂、炊事場などに具体的な基準が定められています。答えは(5)です。炊事場は清潔保持が特に重要な場所であり、土足のまま立ち入ることができる状態にすることは衛生基準に違反します。洗浄剤を含浸させたマットを置いていても、土足を認めてよいことにはなりません。

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(1) 常時40人の労働者を就業させている屋内作業場の気積が、設備の占める容積及び床面から3mを超える高さにある空間を除き400m3となっている。

適切です。屋内作業場では、労働者1人について10m3以上の気積が必要です。この気積を計算するときは、設備の占める容積と、床面から4mを超える高さにある空間を除いて算定します。ただし、この選択肢では床面から3mを超える高さにある空間を除いて400m3としているため、実際の基準よりも厳しく見積もった状態で、40人に対して1人当たり10m3を確保しています。400m3÷40人=10m3となるため、衛生基準に違反していません。

(2) ねずみ、昆虫等の発生場所、生息場所及び侵入経路並びにねずみ、昆虫等による被害の状況について、3か月ごとに1回、定期に、統一的に調査を実施し、その調査結果に基づき、必要な措置を講じている。

適切です。事業者は、ねずみ、昆虫等による衛生上の害を防止するため、発生場所、生息場所、侵入経路、被害状況などを定期的に調査し、その結果に基づいて必要な措置を講じる必要があります。調査は6か月以内ごとに1回、定期に、統一的に行うことが求められます。この選択肢では3か月ごとに1回実施しているため、法令上の頻度を満たしており、適切です。

(3) 男性5人を含む常時30人の労働者が就業している事業場で、女性用には臥(が)床することのできる休養室を設けているが、男性用には、臥床することのできない休憩設備を利用させている。

適切です。常時50人以上または常時女性30人以上の労働者を使用する事業場では、労働者が臥床できる休養室または休養所を、男性用と女性用に区別して設ける必要があります。この選択肢では、常時労働者数は30人であり、常時50人以上ではありません。また、男性5人を含むため女性は25人であり、常時女性30人以上にも該当しません。そのため、男性用に臥床できる休養室を設けていなくても、法令違反にはなりません。

(4) 事業場に附属する食堂の床面積を、食事の際の1人について、1m2を超えるようにしている。

適切です。事業場に附属する食堂については、食事の際の1人について1m2以上の床面積を確保する必要があります。これは、食事をする場所が過度に混雑し、不衛生になったり、労働者が十分に休憩できなくなったりすることを防ぐための基準です。この選択肢では1人について1m2を超える床面積としているため、基準を満たしており、適切です。

(5) 事業場に附属する炊事場の入口には、洗浄剤を含浸させたマットを設置して、土足のままでも立ち入ることができるようにしている。

不適切です。事業場に附属する炊事場は、食品を取り扱う衛生上重要な場所であるため、清潔を保持する措置が必要です。炊事場には、土足のまま立ち入ることができないようにしなければなりません。洗浄剤を含浸させたマットを設置していても、靴底に付着した汚れや細菌などの持込みを完全に防げるわけではないため、土足を認める理由にはなりません。よって、この措置は衛生基準に違反しています。

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この問題で覚えるポイント

屋内作業場の気積は、労働者1人について10m3以上必要です。気積の計算では、設備の占める容積と、床面から4mを超える高さにある空間を除いて考えます。ねずみ、昆虫等の調査は、発生場所、生息場所、侵入経路、被害状況について、6か月以内ごとに1回、定期に、統一的に行い、その結果に基づいて必要な措置を講じます。休養室または休養所は、常時50人以上または常時女性30人以上の労働者を使用する事業場で、男性用と女性用に区別して設ける必要があります。食堂の床面積は、食事の際の1人について1m2以上が基準です。炊事場は食品衛生に直結するため、土足で立ち入ることができないようにしなければなりません。清潔そうに見える対策が書かれていても、法令が求める禁止事項を満たしていなければ不適切になります。

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ひっかけポイント

この問題では、数値基準と衛生措置の細かな条件が混在しているため、日常感覚だけで判断すると誤りやすくなります。気積では、1人10m3という基準だけでなく、どの高さの空間を除いて計算するかが問われます。休養室では、常時50人以上という条件と、常時女性30人以上という条件を分けて考える必要があります。女性用の休養室があるから男性用も必ず必要だと考えると、人数要件を見落とします。炊事場の選択肢では、洗浄剤入りマットという一見衛生的な表現が入っていますが、法令上重要なのは土足で立ち入らせないことです。試験では、「何らかの対策をしているから適切」と考えさせる文章が出るため、対策の有無ではなく、法令上求められる措置そのものを満たしているかで判断することが大切です。

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