出典:第二種衛生管理者2023年(令和5年度)10月公表問題|関係法令第8問
問題
事務室の空気環境の調整に関する次の文中の( )内に入れるA及びBの数値の組合せとして、法令上、正しいものはどれか。
① 空気調和設備又は機械換気設備を設けている場合は、室に供給される空気が、1気圧、温度25℃とした場合の当該空気中に占める二酸化炭素の含有率が100万分の( A )以下となるように、当該設備を調整しなければならない。
② ①の設備により室に流入する空気が、特定の労働者に直接、継続して及ばないようにし、かつ、室の気流を( B )m/s以下としなければならない。
(1) A:1,000 B:0.3
(2) A:1,000 B:0.5
(3) A:2,000 B:0.3
(4) A:2,000 B:0.5
(5) A:2,000 B:1
第二種衛生管理者|第二種衛生管理者過去問|事務室の空気環境基準|二酸化炭素濃度と気流速度を解説を解説
事務室の空気環境では、空気調和設備又は機械換気設備を設けている場合、室に供給される空気中の二酸化炭素含有率は100万分の1,000以下、室内の気流は0.5m/s以下となるように調整する必要があります。答えはAが1,000、Bが0.5の組合せです。二酸化炭素濃度は換気が十分かどうかを判断する代表的な指標であり、気流速度は労働者が不快な風を受け続けないようにするための基準です。

(1) A:1,000 B:0.3
不適切です。Aの1,000は正しい数値ですが、Bの0.3が誤りです。空気調和設備又は機械換気設備により室に流入する空気については、特定の労働者に直接、継続して及ばないようにし、室の気流を0.5m/s以下にする必要があります。0.3m/sはこの問題で問われている法令上の基準ではありません。Aだけを見ると正しく見えるため、Bの数値まで正確に確認することが大切です。
(2) A:1,000 B:0.5
適切です。事務室に空気調和設備又は機械換気設備を設けている場合、室に供給される空気中の二酸化炭素の含有率は、1気圧、温度25℃とした場合に100万分の1,000以下となるように調整しなければなりません。また、設備によって室に流入する空気が特定の労働者に直接、継続して当たらないようにし、室の気流を0.5m/s以下にする必要があります。二酸化炭素濃度は換気不足を防ぐための基準であり、気流速度は冷風や送風が身体に当たり続けることによる不快感や健康影響を防ぐための基準です。
(3) A:2,000 B:0.3
不適切です。Aの2,000もBの0.3も誤りです。事務室に供給される空気中の二酸化炭素含有率は100万分の1,000以下であり、2,000以下ではありません。二酸化炭素濃度の基準値を大きくしてしまうと、換気が不十分な状態でも基準内と判断してしまうおそれがあります。また、気流速度についても、法令上の基準は0.5m/s以下です。二酸化炭素濃度と気流速度はどちらも数値で問われやすいため、セットで覚えると判断しやすくなります。
(4) A:2,000 B:0.5
不適切です。Bの0.5は正しい数値ですが、Aの2,000が誤りです。空気調和設備又は機械換気設備を設けている場合、室に供給される空気中の二酸化炭素含有率は100万分の1,000以下となるように調整しなければなりません。気流速度だけが正しくても、二酸化炭素濃度の基準が誤っているため、正しい組合せにはなりません。衛生管理者試験では、このように片方だけ正しい選択肢がよく出されます。
(5) A:2,000 B:1
不適切です。Aの2,000もBの1も誤りです。二酸化炭素含有率は100万分の1,000以下、気流は0.5m/s以下が正しい基準です。Bの1m/sは、事務室内の気流としては法令上認められる上限ではありません。空気の流れが強すぎると、労働者が継続的に風を受けて不快感や冷えを感じる原因になります。事務室の空気環境では、単に換気すればよいのではなく、濃度と気流の両方を適切に調整することが求められます。
この問題で覚えるポイント
事務室に空気調和設備又は機械換気設備を設けている場合、室に供給される空気中の二酸化炭素含有率は100万分の1,000以下です。これはppmで表すと1,000ppm以下という意味です。また、設備により室に流入する空気は、特定の労働者に直接、継続して当たらないようにし、室内の気流は0.5m/s以下にします。二酸化炭素濃度は換気の十分性に関する基準であり、気流速度は風による不快感や身体への負担を防ぐための基準です。試験では、二酸化炭素濃度の1,000と気流速度の0.5を入れ替えたり、2,000や0.3などの似た数値を混ぜたりして出題されます。空気環境基準では、温度、湿度、二酸化炭素、一酸化炭素、気流などがそれぞれ別の基準値を持つため、どの項目にどの数値が対応するのかを整理して覚えることが重要です。
ひっかけポイント
この問題のひっかけは、AとBのどちらか一方だけ正しい選択肢を混ぜている点です。Aの二酸化炭素濃度は100万分の1,000以下ですが、2,000という大きめの数値も換気基準のように見えてしまうため注意が必要です。また、Bの気流速度は0.5m/s以下であり、0.3m/sや1m/sではありません。受験者は「二酸化炭素濃度は1,000ppm」という知識だけで早く選ぶと、Bの数値を見落とすことがあります。空気環境の問題では、用語ごとに対応する数値を正確に結びつけることが大切です。特に、二酸化炭素濃度は換気、気流速度は風の当たり方に関する基準だと分けて理解すると、似た数値に惑わされにくくなります。
