【第一種衛生管理者過去問】2025年4月公表問題|問2|局所排気装置・除じん装置の定期自主検査頻度一覧|関係法令(有害業務)を解説

出典:第一種衛生管理者2025年(令和7年度)4月公表問題|関係法令(有害業務に係るもの)第2問

問題

次の設備又は装置のうち、法令に基づく定期自主検査の実施頻度が1年以内ごとに1回とされていないものはどれか。

(1) 鉛化合物を製造する工程において鉛等の溶融を行う屋内の作業場所に設置した局所排気装置

(2) セメントを袋詰めする屋内の作業箇所に設置した局所排気装置に設けた除じん装置

(3) トルエンを用いて洗浄を行う屋内の作業場所に設置したプッシュプル型換気装置

(4) 弗(ふっ)化水素を含有する気体を排出する製造設備の排気筒に設置した排ガス処理装置

(5) 硫酸を取り扱う特定化学設備

第1種衛生管理者|局所排気装置・除じん装置の定期自主検査頻度一覧を解説

有害物質を取り扱う作業場では、局所排気装置、プッシュプル型換気装置、除じん装置、排ガス処理装置などについて、定期自主検査の頻度が法令で定められています。答えは(5)です。多くの換気装置や処理装置は1年以内ごとに1回の定期自主検査が必要ですが、硫酸を取り扱う特定化学設備は、原則として2年以内ごとに1回の定期自主検査とされているため、「1年以内ごとに1回とされていないもの」に該当します。

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(1) 鉛化合物を製造する工程において鉛等の溶融を行う屋内の作業場所に設置した局所排気装置

適切です。鉛業務において設置される局所排気装置は、作業者が鉛の粉じんやヒュームを吸入しないようにするための重要な設備です。局所排気装置は、発生源の近くで有害物質を捕集して屋外へ排出する装置であり、性能が低下すると作業環境中の鉛濃度が上昇するおそれがあります。そのため、法令に基づき、1年以内ごとに1回、定期自主検査を行う必要があります。

(2) セメントを袋詰めする屋内の作業箇所に設置した局所排気装置に設けた除じん装置

適切です。セメントを袋詰めする作業では粉じんが発生しやすく、粉じんを吸入すると呼吸器への健康障害につながるおそれがあります。局所排気装置に設けられた除じん装置は、排気中の粉じんを取り除くための装置です。ろ過材の目詰まりや捕集性能の低下があると、粉じんを十分に除去できなくなるため、1年以内ごとに1回の定期自主検査が必要です。

(3) トルエンを用いて洗浄を行う屋内の作業場所に設置したプッシュプル型換気装置

適切です。トルエンは有機溶剤であり、蒸気を吸入すると中枢神経系への影響など健康障害を生じるおそれがあります。プッシュプル型換気装置は、一方から空気を送り、反対側で吸引することで有害な蒸気を作業者の呼吸域に拡散させにくくする装置です。有機溶剤業務で使用されるこのような換気装置は、性能維持が重要であるため、1年以内ごとに1回の定期自主検査が必要です。

(4) 弗(ふっ)化水素を含有する気体を排出する製造設備の排気筒に設置した排ガス処理装置

適切です。弗化水素は強い有害性をもつ物質であり、排気中に含まれる場合は、そのまま大気へ排出しないよう排ガス処理装置で処理する必要があります。排ガス処理装置は、作業環境の保全だけでなく、周辺環境への影響を防ぐうえでも重要です。処理能力が低下すると有害ガスの排出につながるため、1年以内ごとに1回の定期自主検査が必要です。

(5) 硫酸を取り扱う特定化学設備

不適切です。硫酸を取り扱う特定化学設備は、特定化学物質による危険や健康障害を防止するために管理が必要な設備ですが、定期自主検査の頻度は1年以内ごとに1回ではありません。特定化学設備については、原則として2年以内ごとに1回、定期自主検査を行うものとされています。そのため、この選択肢が「1年以内ごとに1回とされていないもの」として正解になります。局所排気装置や除じん装置などと同じ感覚で1年以内と判断しないことが大切です。

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この問題で覚えるポイント

局所排気装置、プッシュプル型換気装置、除じん装置、排ガス処理装置は、有害物質を作業者の呼吸域や外部環境へ拡散させないための装置であり、原則として1年以内ごとに1回の定期自主検査が必要です。鉛、有機溶剤、粉じん、特定化学物質に関係する換気装置や処理装置は、性能低下がそのままばく露リスクにつながるため、短い周期で確認する必要があります。これに対して、特定化学設備そのものは、原則として2年以内ごとに1回の定期自主検査です。試験では、「装置の種類」と「検査頻度」を対応させて覚えることが重要です。換気装置や処理装置は1年以内、特定化学設備は2年以内という整理をしておくと、同じテーマの問題に対応しやすくなります。

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ひっかけポイント

この問題の罠は、すべて有害業務に関係する設備であるため、どれも同じように1年以内ごとに1回と判断してしまいやすい点です。特に「硫酸」「特定化学設備」という言葉を見ると、危険性が高いので検査頻度も1年以内だろうと考えがちです。しかし、試験では危険性の印象ではなく、法令上の分類で判断する必要があります。局所排気装置、プッシュプル型換気装置、除じん装置、排ガス処理装置は1年以内ごとに1回ですが、特定化学設備は2年以内ごとに1回です。「有害物質だから全部1年」とまとめて覚えると誤答しやすいため、設備そのものなのか、換気・処理のための装置なのかを見分けることが正答につながります。

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