【第一種衛生管理者過去問】2023年10月公表問題|問10|年少者の就業制限と労働基準法の危険有害業務|関係法令(有害業務)を解説

出典:第一種衛生管理者2023年(令和5年度)10月公表問題|関係法令(有害業務に係るもの)第10問

問題

労働基準法に基づき、満18歳に満たない者を就かせてはならない業務に該当しないものは次のうちどれか。

(1) さく岩機、鋲(びょう)打機等身体に著しい振動を与える機械器具を用いて行う業務

(2) 著しく寒冷な場所における業務

(3) 20kgの重量物を継続的に取り扱う業務

(4) 超音波にさらされる業務

(5) 強烈な騒音を発する場所における業務

第1種衛生管理者|年少者の就業制限と労働基準法の危険有害業務を解説

満18歳に満たない年少者については、労働基準法により、身体の発育や健康に悪影響を及ぼすおそれのある危険有害業務への就業が制限されています。答えは(4)です。超音波にさらされる業務は、この問題で問われている年少者を就かせてはならない業務には該当しません。振動、著しい寒冷、一定以上の重量物、強烈な騒音などは、年少者の身体への負担が大きいため、就業制限の対象として押さえる必要があります。

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(1) さく岩機、鋲(びょう)打機等身体に著しい振動を与える機械器具を用いて行う業務

不適切です。この業務は、満18歳に満たない者を就かせてはならない業務に該当します。さく岩機や鋲打機のような機械器具は、使用時に身体へ強い振動を与えます。長時間または反復して振動を受けると、手腕の血行障害、神経障害、筋肉や関節への負担などが問題になります。年少者は身体が発達途中であり、成人よりも影響を受けやすいと考えられるため、このような著しい振動を伴う業務は制限されています。

(2) 著しく寒冷な場所における業務

不適切です。この業務は、満18歳に満たない者を就かせてはならない業務に該当します。著しく寒冷な場所では、体温の低下、血行不良、手足の感覚低下、凍傷などの危険があります。寒冷環境では体温を維持するために身体へ大きな負担がかかり、作業能力や注意力の低下にもつながります。年少者の健康保護という観点から、著しく寒冷な場所での業務は危険有害業務として制限されています。

(3) 20kgの重量物を継続的に取り扱う業務

不適切です。この業務は、満18歳に満たない者を就かせてはならない業務に該当します。重量物の取扱いは、腰、背中、肩、腕などに大きな負担を与えます。特に継続的に取り扱う場合は、瞬間的に持つ場合よりも身体への負担が累積しやすくなります。年少者については、重量物の取扱いに関する制限が設けられており、20kgの重量物を継続的に取り扱う業務は就業制限の対象になります。

(4) 超音波にさらされる業務

適切です。この業務は、満18歳に満たない者を就かせてはならない業務には該当しません。ここで問われている労働基準法上の年少者の危険有害業務では、強烈な騒音、著しい振動、著しい寒冷、重量物の取扱いなどが代表的な制限対象です。超音波にさらされる業務は、音に関係するため騒音と混同しやすいですが、年少者の就業制限として列挙される代表的な業務ではありません。そのため、この問題では「該当しないもの」として選ぶべき選択肢になります。

(5) 強烈な騒音を発する場所における業務

不適切です。この業務は、満18歳に満たない者を就かせてはならない業務に該当します。強烈な騒音にさらされると、聴力低下や騒音性難聴の原因になります。騒音による聴覚障害は、いったん進行すると回復が難しい場合があり、作業中の集中力低下や疲労にもつながります。年少者の聴覚や健康を保護するため、強烈な騒音を発する場所での業務は制限されています。

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この問題で覚えるポイント

年少者の就業制限では、満18歳に満たない者を危険有害業務に就かせてはならないという原則を押さえることが重要です。試験では、著しい振動を与える機械器具を用いる業務、著しく寒冷な場所での業務、強烈な騒音を発する場所での業務、一定以上の重量物を取り扱う業務などがよく問われます。特に重量物については、単に重い物という感覚ではなく、法令上の基準に当てはまるかを判断する必要があります。継続作業と断続作業では許容される重量が異なるため、問題文に「継続的に」などの条件がある場合は注意が必要です。年少者の保護は、成人労働者の安全衛生対策よりもさらに保護的に定められていると理解すると整理しやすくなります。音に関係するものでも、強烈な騒音は制限対象ですが、超音波という語が出たからといって直ちに年少者の就業禁止業務と判断しないことが大切です。

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ひっかけポイント

この問題のひっかけは、「超音波」と「強烈な騒音」を同じ音の有害因子としてまとめて考えてしまう点にあります。日常感覚では、超音波も身体に悪そうだと感じやすいため、危険有害業務に含まれると判断してしまいがちです。しかし、試験では感覚ではなく、労働基準法上の年少者の就業制限に該当するかを確認する必要があります。また、選択肢の多くが明らかに身体へ負担を与える内容なので、すべて禁止業務に見えてしまう構成になっています。このタイプの問題では、「危険そうかどうか」ではなく、「法令で年少者の就業制限として定められている典型項目かどうか」で判断することが正答につながります。

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