【第一種衛生管理者過去問】2022年10月公表問題|問20|特殊健康診断と生物学的モニタリング指標一覧|労働衛生(有害業務)を解説

出典:第一種衛生管理者2022年(令和4年度)10月公表問題|労働衛生(有害業務に係るもの)第20問

問題

特殊健康診断に関する次の文中の[  ]内に入れるAからCの語句の組合せとして、正しいものはどれか。「特殊健康診断において有害物の体内摂取量を把握する検査として、生物学的モニタリングがあり、ノルマルヘキサンについては、尿中の[ A ]の量を測定し、[ B ]については、[ C ]中のデルタアミノレブリン酸の量を測定する。」

(1) A:2,5−ヘキサンジオン  B:鉛  C:尿

(2) A:2,5−ヘキサンジオン  B:鉛  C:血液

(3) A:シクロヘキサノン  B:鉛  C:尿

(4) A:シクロヘキサノン  B:水銀  C:尿

(5) A:シクロヘキサノン  B:水銀  C:血液

第1種衛生管理者|特殊健康診断と生物学的モニタリング指標一覧を解説

特殊健康診断では、有害物質を体内にどの程度取り込んだかを確認するために、生物学的モニタリングが行われることがあります。正解は(1)です。ノルマルヘキサンは体内で代謝され、尿中の2,5−ヘキサンジオンとして測定されます。また、鉛については、鉛によるヘム合成障害を反映する指標として、尿中のデルタアミノレブリン酸を測定します。物質名と検査対象、検体の組合せを正確に覚えることが重要です。

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(1) A:2,5−ヘキサンジオン  B:鉛  C:尿

適切です。ノルマルヘキサンは有機溶剤の一種で、体内に吸収されると代謝され、2,5−ヘキサンジオンが生じます。この2,5−ヘキサンジオンは、ノルマルヘキサンばく露の程度を反映するため、尿中の量を測定します。また、鉛は体内でヘムの合成を妨げるため、その影響により尿中のデルタアミノレブリン酸が増加します。そのため、鉛については尿中デルタアミノレブリン酸の量を測定する組合せが正しいです。

(2) A:2,5−ヘキサンジオン  B:鉛  C:血液

不適切です。ノルマルヘキサンについて尿中2,5−ヘキサンジオンを測定する部分は正しいです。また、デルタアミノレブリン酸が鉛ばく露に関係する点も正しいです。しかし、デルタアミノレブリン酸を測定する検体は血液ではなく尿です。鉛に関する検査では血中鉛などもありますが、この問題で問われているデルタアミノレブリン酸は尿中の量を測定します。

(3) A:シクロヘキサノン  B:鉛  C:尿

不適切です。鉛について尿中デルタアミノレブリン酸を測定する部分は正しいです。しかし、ノルマルヘキサンの生物学的モニタリング指標はシクロヘキサノンではなく、尿中2,5−ヘキサンジオンです。シクロヘキサノンは別の有機溶剤名であり、ノルマルヘキサンの代謝産物ではありません。物質名が似ているため混同しやすいですが、ノルマルヘキサンは2,5−ヘキサンジオンと結び付けて覚えます。

(4) A:シクロヘキサノン  B:水銀  C:尿

不適切です。ノルマルヘキサンの指標はシクロヘキサノンではなく、尿中2,5−ヘキサンジオンです。また、尿中デルタアミノレブリン酸は水銀ではなく鉛に関係する指標です。水銀中毒では神経症状や腎障害などが問題となりますが、デルタアミノレブリン酸の増加は鉛によるヘム合成障害と関連して出題されます。複数の語句が入れ替えられているため注意が必要です。

(5) A:シクロヘキサノン  B:水銀  C:血液

不適切です。ノルマルヘキサンの指標、水銀とデルタアミノレブリン酸の対応、検体のいずれも誤っています。ノルマルヘキサンは尿中2,5−ヘキサンジオン、鉛は尿中デルタアミノレブリン酸と整理します。血液という語句を見ると、鉛では血中鉛を連想しやすいですが、この問題ではデルタアミノレブリン酸の測定対象を問うているため、尿が正しい検体です。

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この問題で覚えるポイント

特殊健康診断における生物学的モニタリングは、有害物質そのものや代謝産物、または体内で起こる生体影響を測定し、体内摂取量やばく露の程度を把握する検査です。ノルマルヘキサンは尿中2,5−ヘキサンジオン、鉛は尿中デルタアミノレブリン酸と覚えることが正誤判断に直結します。ノルマルヘキサンは末梢神経障害を起こす有機溶剤であり、2,5−ヘキサンジオンはその代謝産物です。鉛はヘム合成を妨げるため、デルタアミノレブリン酸が増加し、尿中デルタアミノレブリン酸が指標になります。血液という語句が出ても、デルタアミノレブリン酸は尿中で測定すると判断できるようにしておくことが大切です。

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ひっかけポイント

この問題のひっかけは、有機溶剤名と代謝産物名、さらに検体の種類を混同させる点にあります。ノルマルヘキサンとシクロヘキサノンは名前が似ているため、語感だけで選ぶと誤りやすくなります。また、鉛と聞くと血液検査を連想しやすいため、血液を選びたくなるのも典型的な罠です。重要なのは、「何を測定するか」まで見ることです。デルタアミノレブリン酸と書かれていれば、鉛によるヘム合成障害と尿中測定を結び付けます。このように、物質名、測定指標、検体をセットで覚える問題は、1語だけ合っていても正解にはならないため、組合せ全体を確認する習慣が大切です。

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