【危険物取扱者乙種4類予想問題5】|問31|アセトンの性質|性質・消火を解説

問題

アセトンの性質について、正しいものはどれか。

(1) 水にほとんど溶けない。

(2) 蒸気は空気より軽い。

(3) 無色透明で特有の臭気があり、水と任意の割合で混ざり合う。

(4) 引火点は40℃以上である。

(5) 燃焼すると塩化水素を発生する。

危険物取扱者乙種4類|アセトンの性質を解説

アセトンは、第4類危険物の第1石油類に分類される代表的な水溶性液体です。無色透明で特有の臭気があり、水と任意の割合で混ざり合う性質があります。引火点は非常に低く、常温でも引火の危険があるため、火気管理と換気が重要です。答えは(3)です。アセトンの性質では、水溶性、低い引火点、蒸気が空気より重いことをセットで覚えると正誤判断がしやすくなります。

下に移動する

【危険物取扱者乙種4類予想問題5】|問31|アセトンの性質|性質・消火を解説する画像__otu4-05-seishitsu-q31

下に移動する

(1) 水にほとんど溶けない。

不適切です。アセトンは水にほとんど溶けない物質ではなく、水と任意の割合で混ざり合う水溶性液体です。危険物取扱者乙種4類では、第4類危険物の中でも「水に溶けるもの」と「水に溶けにくいもの」の区別がよく問われます。アセトンは水溶性の第1石油類であり、ガソリンやベンゼンのように水にほとんど溶けない物質とは性質が異なります。水に溶けるから安全という意味ではなく、引火点が低いため、可燃性蒸気による引火には十分注意が必要です。

(2) 蒸気は空気より軽い。

不適切です。アセトンの蒸気は空気より重いです。蒸気が空気より重い場合、低い場所やくぼみ、床付近、排水溝などに滞留しやすくなります。そのため、離れた場所にある火気や静電気火花によって引火するおそれがあります。第4類危険物では、多くの可燃性蒸気が空気より重いという特徴があります。アセトンもこの性質に当てはまるため、換気を行う場合は床付近に蒸気がたまることも意識する必要があります。

(3) 無色透明で特有の臭気があり、水と任意の割合で混ざり合う。

適切です。アセトンは無色透明の液体で、特有の臭気があります。また、水と任意の割合で混ざり合う水溶性液体です。危険物取扱者乙種4類では、アセトンは第1石油類の水溶性液体として出題されやすい物質です。水に溶ける性質を持ちますが、引火点が低く、発生した蒸気が空気と混合して燃焼範囲に入ると、火気により容易に引火します。水溶性であることと引火性が高いことは別の性質として整理しておくことが大切です。

(4) 引火点は40℃以上である。

不適切です。アセトンの引火点は40℃以上ではなく、0℃未満の非常に低い温度です。引火点とは、液体から発生した蒸気が空気と混ざり、火を近づけると引火する最低温度のことです。引火点が低いほど、低い温度でも可燃性蒸気を発生しやすく、引火の危険が高くなります。アセトンは常温でも十分に引火の危険があるため、「40℃以上だから常温では比較的安全」と考えるのは誤りです。40℃以上という表現は、第2石油類や第3石油類などとの混同を誘いやすいポイントです。

(5) 燃焼すると塩化水素を発生する。

不適切です。アセトンは塩素を含む化合物ではないため、燃焼して塩化水素を発生するとはいえません。アセトンは炭素、水素、酸素からなる有機化合物であり、完全燃焼すれば主に二酸化炭素と水を生じます。不完全燃焼では一酸化炭素などの有害ガスが発生するおそれがありますが、塩化水素は塩素を含む物質が関係する場合に問題となるガスです。危険物の燃焼生成物を判断するときは、その物質にどの元素が含まれているかを考えると誤りに気づきやすくなります。

下に移動する

この問題で覚えるポイント

アセトンは第4類危険物の第1石油類に分類される水溶性液体で、無色透明、特有の臭気、水と任意の割合で混ざり合うことが重要です。第1石油類は引火点が21℃未満のものをいい、アセトンは引火点が0℃未満であるため、常温でも引火の危険があります。第4類危険物では、液体そのものが直接燃えるというより、液面から発生した可燃性蒸気が空気と混合して燃焼します。アセトンの蒸気は空気より重く、低所に滞留しやすいため、換気、火気厳禁、静電気対策が重要です。アセトンは水溶性ですが、水に溶けることは引火しにくいことを意味しません。ガソリンやベンゼンのような非水溶性液体との違いとして、アセトンは「水に混ざる第1石油類」と覚えると整理しやすいです。

下に移動する

ひっかけポイント

アセトンは日常でも除光液などのイメージがあり、「水に溶けるなら危険性が低い」と考えてしまうことがありますが、試験では水溶性と引火性を別々に判断する必要があります。また、第4類危険物の多くは蒸気が空気より重いにもかかわらず、「揮発しやすいから空気より軽い」と誤解しやすい点も注意が必要です。引火点40℃以上という表現は、第2石油類や第3石油類の知識と混同させるための典型的なひっかけです。さらに、燃焼生成物については「有毒ガスが出る」という一般的な不安感だけで判断せず、塩素を含まないアセトンから塩化水素は発生しないと元素の構成から考えることが大切です。

次の問題へ