【危険物取扱者乙種4類予想問題1】|問23|燃焼に関する用語|物理・化学を解説

問題

燃焼に関する用語の説明として、正しいものはどれか。

(1) 発火点とは、他から点火しなくても可燃物が自然に燃え始める最低の温度をいう。

(2) 引火点とは、可燃物が炎を近づけなくても自然に燃え始める最低の温度をいう。

(3) 燃焼範囲とは、空気中の酸素濃度が燃焼を継続できる範囲をいう。

(4) 完全燃焼では、一酸化炭素やすすが多量に発生する。

(5) 自然発火は、必ず外部から火炎を近づけることで起こる現象である。

危険物取扱者乙種4類|燃焼に関する用語を解説

燃焼に関する基本用語の定義を確認する問題です。正解は(1)です。発火点は、火花や炎などの点火源がなくても、可燃物が加熱によって自然に燃え始める最低温度をいいます。引火点、発火点、燃焼範囲、完全燃焼、自然発火は混同しやすいため、それぞれの意味を正確に区別することが大切です。

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(1) 発火点とは、他から点火しなくても可燃物が自然に燃え始める最低の温度をいう。

適切です。発火点とは、火炎、火花、電気火花などの点火源を近づけなくても、可燃物が空気中で加熱されて自然に燃え始める最低温度のことです。乙種4類では、引火点と発火点の違いがよく問われます。引火点は「火を近づけると燃える最低温度」、発火点は「火を近づけなくても自然に燃え始める最低温度」と整理すると判断しやすくなります。

(2) 引火点とは、可燃物が炎を近づけなくても自然に燃え始める最低の温度をいう。

不適切です。これは引火点ではなく、発火点の説明です。引火点とは、可燃性液体から発生した蒸気に火炎を近づけたとき、一時的に燃焼する最低温度をいいます。つまり、引火点では点火源が必要です。乙種4類では、ガソリン、灯油、軽油などの引火性液体を扱うため、引火点は非常に重要な用語です。

(3) 燃焼範囲とは、空気中の酸素濃度が燃焼を継続できる範囲をいう。

不適切です。燃焼範囲とは、可燃性蒸気や可燃性ガスが空気と混合したとき、燃焼できる濃度範囲のことです。酸素濃度の範囲ではなく、可燃性蒸気や可燃性ガスの濃度範囲を指します。濃度が薄すぎても濃すぎても燃焼しません。下限値と上限値の間にあるときに燃焼が可能になります。

(4) 完全燃焼では、一酸化炭素やすすが多量に発生する。

不適切です。完全燃焼とは、酸素が十分に供給され、可燃物が十分に酸化される燃焼です。炭素を含む物質が完全燃焼すると、主に二酸化炭素と水が発生します。一酸化炭素やすすが多量に発生するのは、酸素が不足した不完全燃焼の場合です。一酸化炭素は有毒であり、火災時の危険要因としても重要です。

(5) 自然発火は、必ず外部から火炎を近づけることで起こる現象である。

不適切です。自然発火とは、外部から火炎や火花を近づけなくても、物質自身の酸化熱や分解熱などが蓄積し、温度が上昇して発火する現象です。「必ず外部から火炎を近づける」という部分が誤りです。自然発火は、熱が逃げにくい状態で起こりやすく、油を含んだ布、乾性油、石炭、堆積した可燃物などが例として扱われることがあります。

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この問題で覚えるポイント

引火点は、可燃性液体から発生した蒸気に火炎を近づけたとき、燃焼が起こる最低温度です。発火点は、火炎や火花などの点火源がなくても、可燃物が自然に燃え始める最低温度です。引火点は点火源が必要、発火点は点火源が不要という違いを必ず押さえてください。燃焼範囲は、可燃性ガスや可燃性蒸気が空気と混合したときに燃焼できる濃度範囲です。酸素濃度そのものの範囲ではありません。完全燃焼では酸素が十分にあり、主に二酸化炭素と水が発生します。不完全燃焼では酸素が不足し、一酸化炭素やすすが発生しやすくなります。自然発火は、外部の火炎による点火ではなく、酸化熱や分解熱などが蓄積して発火する現象です。燃焼の問題では、用語の定義を「点火源が必要か」「何の濃度範囲か」「酸素が十分か不足しているか」という視点で整理すると、正誤判断がしやすくなります。

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ひっかけポイント

このテーマでは、引火点と発火点の説明を入れ替えるひっかけが非常によく出ます。どちらも「燃え始める温度」に関係するため混同しやすいですが、引火点は火を近づける必要があり、発火点は火を近づけなくても燃え始める温度です。また、燃焼範囲を酸素濃度の範囲と誤解させる表現にも注意が必要です。燃焼範囲は、可燃性蒸気や可燃性ガスの濃度範囲を意味します。完全燃焼と不完全燃焼も混同しやすく、すすや一酸化炭素が出るから燃焼が激しいと考えると誤答につながります。すすや一酸化炭素が多い燃焼は、酸素不足による不完全燃焼です。自然発火についても、日常感覚では「火がつくには火種が必要」と考えがちですが、危険物の学習では、熱の蓄積によって火炎なしで発火する現象があると理解しておくことが重要です。

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