【特例第一種衛生管理者過去問】2023年4月公表問題|問9|作業環境測定の対象業務と測定頻度一覧|関係法令(有害業務)を解説

出典:第一種衛生管理者2023年(令和5年度)4月公表問題|関係法令(有害業務に係るもの)第9問

問題

法令に基づき定期に行う作業環境測定とその測定頻度との組合せとして、誤っているものは次のうちどれか。

(1) 鉛ライニングの業務を行う屋内作業場における空気中の鉛濃度の測定 ―――――――――――――――――― 6か月以内ごとに1回

(2) 動力により駆動されるハンマーを用いる金属の成型の業務を行う屋内作業場における等価騒音レベルの測定 ― 6か月以内ごとに1回

(3) 第二種有機溶剤等を用いて塗装の業務を行う屋内作業場における空気中の有機溶剤の濃度の測定 ―――――― 6か月以内ごとに1回

(4) 通気設備が設けられている坑内の作業場における通気量の測定 ――――――――――――――――――――― 半月以内ごとに1回

(5) 溶融ガラスからガラス製品を成型する業務を行う屋内作業場の気温、湿度及びふく射熱の測定 ――――――― 半月以内ごとに1回

特例第一種衛生管理者|作業環境測定の対象業務と測定頻度一覧を解説

作業環境測定は、有害物質、騒音、暑熱、坑内作業などについて、作業場の環境状態を定期的に把握するために行うものです。答えは(1)です。鉛業務を行う屋内作業場の空気中の鉛濃度測定は、1年以内ごとに1回行うものとされており、6か月以内ごとに1回ではありません。他の選択肢は、いずれも法令上の測定頻度として適切です。

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(1) 鉛ライニングの業務を行う屋内作業場における空気中の鉛濃度の測定 ―――――――――――――――――― 6か月以内ごとに1回

不適切です。鉛ライニングの業務は鉛業務に該当し、屋内作業場では空気中の鉛濃度を測定する必要があります。ただし、その測定頻度は1年以内ごとに1回です。鉛は体内に蓄積し、貧血、神経障害、消化器症状などを起こすおそれがあるため、作業環境の管理が重要ですが、この問題では危険性そのものではなく「測定頻度」が問われています。6か月以内ごとに1回とされる有機溶剤や特定化学物質などと混同しないことが大切です。

(2) 動力により駆動されるハンマーを用いる金属の成型の業務を行う屋内作業場における等価騒音レベルの測定 ― 6か月以内ごとに1回

適切です。著しい騒音を発する屋内作業場では、等価騒音レベルの測定を6か月以内ごとに1回行う必要があります。動力により駆動されるハンマーを用いる金属の成型業務は、強い衝撃音や連続的な騒音が発生しやすい作業です。騒音性難聴は一度進行すると回復しにくいため、定期的に騒音レベルを把握し、必要に応じて作業環境の改善や保護具の使用につなげます。

(3) 第二種有機溶剤等を用いて塗装の業務を行う屋内作業場における空気中の有機溶剤の濃度の測定 ―――――― 6か月以内ごとに1回

適切です。第二種有機溶剤等を用いる塗装業務を屋内作業場で行う場合、空気中の有機溶剤濃度を6か月以内ごとに1回測定する必要があります。有機溶剤は蒸気として空気中に広がりやすく、吸入により急性中毒や慢性的な健康障害を起こすおそれがあります。塗装作業では溶剤の使用量が多く、換気が不十分だと濃度が高くなりやすいため、定期測定によって作業環境を確認します。

(4) 通気設備が設けられている坑内の作業場における通気量の測定 ――――――――――――――――――――― 半月以内ごとに1回

適切です。通気設備が設けられている坑内の作業場では、通気量を半月以内ごとに1回測定する必要があります。坑内は外気との換気が不十分になりやすく、酸素不足、有害ガス、粉じん、熱などのリスクが高い場所です。通気量の不足は作業者の生命や健康に直結するため、比較的短い周期で確認する必要があります。

(5) 溶融ガラスからガラス製品を成型する業務を行う屋内作業場の気温、湿度及びふく射熱の測定 ――――――― 半月以内ごとに1回

適切です。溶融ガラスからガラス製品を成型する業務は、著しい暑熱環境となる作業です。このような屋内作業場では、気温、湿度及びふく射熱を半月以内ごとに1回測定する必要があります。暑熱環境では、熱中症や脱水、疲労の蓄積が起こりやすくなります。特に溶融物を扱う作業では、空気の温度だけでなく、熱源から放射されるふく射熱も作業者の負担に大きく影響します。

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この問題で覚えるポイント

作業環境測定の頻度は、対象となる有害要因ごとに整理して覚えることが重要です。鉛業務の屋内作業場における空気中の鉛濃度測定は1年以内ごとに1回です。有機溶剤業務や騒音作業の測定は6か月以内ごとに1回が基本です。坑内の通気量や著しい暑熱作業場の気温、湿度、ふく射熱は半月以内ごとに1回と、より短い間隔で確認します。試験では「対象業務」と「測定項目」と「頻度」の組合せが問われるため、有害物質名だけで判断せず、何を測定するのかまで確認することが大切です。

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ひっかけポイント

この問題の大きなひっかけは、作業環境測定はすべて6か月以内ごとに1回だと思い込ませる点です。有機溶剤や騒音では6か月以内ごとに1回が出てくるため、その印象で鉛も同じだと判断しやすくなります。しかし、鉛濃度の測定は1年以内ごとに1回です。また、坑内の通気量や暑熱作業場の気温、湿度、ふく射熱は半月以内ごとに1回であり、測定対象によって頻度が大きく異なります。「有害だから頻繁に測るはず」という感覚だけで選ぶと誤答しやすいため、頻出の数値はセットで覚えることが正答につながります。

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