【危険物取扱者乙種4類予想問題3】|問28|トルエンの性質|性質・消火を解説

問題

次の危険物のうち、蒸気が空気より重く、水に溶けにくい性質をもち、引火点が常温(20℃)より低いものはどれか。

(1) トルエン

(2) グリセリン

(3) エチレングリコール

(4) 酢酸

(5) クレオソート油

危険物取扱者乙種4類|トルエンの性質を解説

本問題は、引火点の高低、水への溶解性、蒸気の比重といった第4類危険物に典型的な性質の組み合わせを正しく判断できるかを問うものです。結論として正しいのはトルエンであり、芳香族炭化水素特有の性質として蒸気は空気より重く、引火点も常温より低いという特徴を持ちます。

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(1) トルエン

適切です。 トルエンは芳香族炭化水素に分類される第4類危険物で、常温で揮発性が高く、発生する蒸気は空気より重いため床面付近に滞留しやすい性質があります。水にはほとんど溶けないため水中で均一に混ざることはなく、火災時には水面に広がる危険性があります。さらに引火点は0℃前後と低く、20℃の常温環境でも容易に引火する可能性があるため非常に火災危険性が高い物質です。

(2) グリセリン

不適切です。 グリセリンは多価アルコールであり水に非常によく溶ける性質を持っています。また蒸気圧が低く、常温ではほとんど蒸発しないため蒸気が空気より重く滞留するという特徴には当てはまりません。さらに引火点も約160℃と高く、常温で引火する性質はありません。したがって問題の条件とは一致しません。

(3) エチレングリコール

不適切です。 エチレングリコールは不凍液などに用いられるアルコール類で、水に完全に混和する性質を持っています。そのため「水に溶けにくい」という条件に反します。また引火点も約110℃と高く、常温で引火する危険性は低い物質です。蒸気も比較的発生しにくく、問題の条件には合致しません。

(4) 酢酸

不適切です。 酢酸は有機酸であり水と任意の割合で混ざり合うため、水に溶けにくいという条件に反します。引火点は約39℃で可燃性はありますが、トルエンのように常温で強い引火性を示すほどではありません。また蒸気は空気より重い性質はありますが、水溶性の高さが条件から外れるため該当しません。

(5) クレオソート油

不適切です。 クレオソート油は混合物であり、芳香族成分を含むため一部性質は似ていますが、水への溶解性が低い一方で性状が複雑で一定ではありません。引火点は比較的高く、常温で容易に引火する典型的な低引火点物質ではありません。したがって設問の条件を満たす代表的な単一物質とは言えません。

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この問題で覚えるポイント

第4類危険物の性質は引火点、蒸気比重、水溶性の3点セットで整理すると正誤判断が安定します。トルエンのような芳香族炭化水素は蒸気が空気より重く床面に滞留しやすいことが重要で、これは火災時の拡大リスクに直結します。さらに引火点が0℃付近またはそれ以下の物質は常温でも引火可能性があるため特に危険度が高いと判断します。一方でアルコール類の多くは水に溶けやすく、引火点も比較的高い傾向があるため、この対比で整理すると理解が深まります。

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ひっかけポイント

出題者は「蒸気が空気より重い」という特徴だけで判断させようとする点に罠を仕込んでいます。確かに酢酸や一部有機物も蒸気は重いですが、水溶性や引火点の条件を同時に満たさないため誤答になります。また「水に溶けにくい」と「混合物で性質が一定でない物質」を混同させることで、クレオソート油のような複雑な物質を選ばせる誘導も典型的です。さらにアルコール類は可燃性というイメージが強いため、グリセリンやエチレングリコールも同類と誤認しやすいですが、実際は引火点が高く常温での危険性は低い点が重要な見分けポイントになります。

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