【危険物取扱者乙種4類予想問題3】|問17|比重と密度の基礎知識|物理・化学を解説

問題

次の物質の性質に関する記述のうち、正しいものはどれか。

(1) 比重が0.8の液体100mLの質量は、100gである。

(2) 同じ体積の2種類の物質では、比重の小さい物質のほうが質量は大きい。

(3) 密度が2.0g/cm³の物質の比重は、水を基準とすると2.0である。

(4) 比重は温度によらず一定で変化しない。

(5) 比重は質量の単位で表される値である。

危険物取扱者乙種4類|比重と密度の基礎知識を解説

比重と密度の関係を理解しているかがポイントです。密度は「単位体積あたりの質量」を表す値で、比重は「基準となる物質と比べて何倍の密度か」を表す値です。水を基準とする場合、水の密度は約1.0g/cm³なので、密度が2.0g/cm³の物質の比重は2.0となります。よって、正しい答えは(3)です。

下に移動する

【危険物取扱者乙種4類予想問題3】|問17|比重と密度の基礎知識|物理・化学を解説する画像__otu4-03-butsuri-q17

下に移動する

(1) 比重が0.8の液体100mLの質量は、100gである。

不適切です。比重が0.8ということは、水の0.8倍の密度をもつという意味です。水は100mLで約100gですが、比重0.8の液体は同じ100mLでも約80gになります。比重0.8を「100mLなら100g」と考えてしまうと、水と同じ密度として扱ってしまうことになります。比重が1より小さい液体は、同じ体積の水より軽いと押さえておくと判断しやすくなります。

(2) 同じ体積の2種類の物質では、比重の小さい物質のほうが質量は大きい。

不適切です。同じ体積で比べる場合、比重が大きい物質ほど密度が大きく、質量も大きくなります。たとえば、同じ100mLであれば、比重0.8の液体より比重1.2の液体のほうが重くなります。比重は「同じ体積で比べたときの重さの目安」と考えると理解しやすいです。比重が小さいほど軽く、比重が大きいほど重いという関係を覚えておきましょう。

(3) 密度が2.0g/cm³の物質の比重は、水を基準とすると2.0である。

適切です。比重は、ある物質の密度を基準物質の密度で割った値です。液体や固体では、通常、水の密度1.0g/cm³を基準にします。そのため、密度が2.0g/cm³の物質であれば、2.0÷1.0=2.0となり、比重は2.0です。これは「同じ体積で比べると水の約2倍の質量がある」という意味です。比重には単位がない点もあわせて確認しておくと、関連問題に対応しやすくなります。

(4) 比重は温度によらず一定で変化しない。

不適切です。比重は密度の比であり、密度は温度によって変化します。一般に、物質は温度が上がると体積が膨張し、同じ質量でも密度が小さくなることがあります。密度が変化すれば、それに基づく比重も変化します。そのため、比重を厳密に扱う場合には、温度条件が重要になります。試験では「温度によらず一定」「常に変化しない」のような断定表現は誤りになりやすいので注意しましょう。

(5) 比重は質量の単位で表される値である。

不適切です。比重は、ある物質の密度と基準物質の密度を比較した「比」です。比であるため、gやkgのような質量の単位はありません。密度にはg/cm³やkg/m³などの単位がありますが、比重は単位をもたない無次元の値です。密度と比重はよく似ていますが、密度は「単位体積あたりの質量」、比重は「基準物質と比べた密度の割合」と区別して覚えることが大切です。

下に移動する

この問題で覚えるポイント

比重は、ある物質の密度を基準物質の密度で割った値です。液体や固体では、一般に水を基準にし、水の密度を約1.0g/cm³として考えます。密度が2.0g/cm³の物質は、水の2倍の密度をもつため、比重は2.0です。密度はg/cm³やkg/m³などの単位で表されますが、比重は密度同士の比なので単位をもちません。同じ体積で比べる場合、比重が大きい物質ほど質量は大きく、比重が小さい物質ほど質量は小さくなります。比重が1より小さい液体は水より軽く、水に浮きやすい性質をもちます。比重が1より大きい液体は水より重く、水に沈みやすい性質をもちます。ただし、実際の浮き沈みは水に溶けるかどうかなども関係するため、危険物の性質では「比重」と「水溶性」を分けて判断することが重要です。比重や密度は温度によって変化することがあるため、「温度に関係なく常に一定」とする表現は誤りとして判断します。

下に移動する

ひっかけポイント

このテーマでは、密度と比重を同じものとして扱ってしまうことが大きな罠です。密度は単位体積あたりの質量で単位がありますが、比重は基準物質との比較なので単位がありません。また、100mLの水が約100gである知識から、どの液体でも100mLなら100gと考えてしまう誤りにも注意が必要です。これは水にだけ当てはまる目安であり、比重が0.8なら100mLで約80g、比重が1.2なら100mLで約120gになります。さらに、「比重が小さいほど重い」という逆の理解や、「比重は常に一定」とする断定表現も狙われやすいポイントです。比重は同じ体積で比べたときの重さの違いを判断するための値であり、基準は何か、単位はあるか、温度条件で変化するかを確認すると正誤判断が安定します。

次の問題へ