【危険物取扱者乙種4類予想問題3】|問14|危険物事故発生時の応急措置|法令を解説

問題

製造所等における火災又は危険物の流出等の災害が発生した場合の措置として、正しいものはどれか。

(1) 危険物保安監督者は、消防機関が到着するまで応急措置を講じる必要はない。

(2) 危険物の流出事故を発見した者は、所有者への報告だけで足り、消防署等への通報は不要である。

(3) 所有者等は、危険物の流出等の事故が発生した場合、流出した危険物の除去や拡散防止など必要な応急措置を直ちに講じなければならない。

(4) 火災が発生した場合は、危険物施設保安員のみが応急措置を行い、危険物保安監督者は指揮してはならない。

(5) 火災時には、公共水道の制水弁を閉鎖して水圧を確保しなければならない。

危険物取扱者乙種4類|危険物事故発生時の応急措置を解説

製造所等で火災や危険物の流出事故が発生した場合は、被害の拡大を防ぐため、所有者等が直ちに必要な応急措置を講じる必要があります。危険物は、流出すると引火、爆発、土壌や水域への拡散などにつながるおそれがあるため、消防機関の到着を待つだけでは不十分です。正しい答えは(3)です。流出した危険物の除去、拡散防止、火災の発生防止などを速やかに行うことが、法令上の重要な考え方です。

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(1) 危険物保安監督者は、消防機関が到着するまで応急措置を講じる必要はない。

不適切です。危険物保安監督者は、製造所等において危険物の取扱作業に関する保安を監督する立場にあります。事故が発生した場合に、消防機関が来るまで何もしなくてよいという考え方は誤りです。危険物施設では、初期対応の遅れが火災の拡大や爆発、流出範囲の拡大につながることがあります。そのため、関係者は安全を確保しながら、流出防止、火気の使用停止、避難誘導、通報など必要な措置を速やかに行う必要があります。

(2) 危険物の流出事故を発見した者は、所有者への報告だけで足り、消防署等への通報は不要である。

不適切です。危険物の流出事故は、施設内だけの問題で済むとは限りません。引火性蒸気が広がったり、排水溝を通じて外部へ流れたりするおそれがあるため、消防署等への通報が重要です。所有者等への報告だけで足りるとすると、公的な消火活動や危険防止措置が遅れてしまいます。危険物事故では、関係者への連絡とあわせて、消防機関への通報を行う必要があると理解しておきましょう。

(3) 所有者等は、危険物の流出等の事故が発生した場合、流出した危険物の除去や拡散防止など必要な応急措置を直ちに講じなければならない。

適切です。危険物の所有者、管理者、占有者などは、危険物の流出その他の事故が発生した場合、直ちに応急措置を講じなければなりません。具体的には、流出した危険物を回収する、土のうや吸着材などで拡散を防ぐ、排水溝への流入を防ぐ、周囲の火気を止める、必要に応じて人を避難させるといった対応が考えられます。乙種4類で扱う引火性液体は、液体そのものだけでなく発生する蒸気にも引火危険があるため、早期の拡散防止が特に重要です。

(4) 火災が発生した場合は、危険物施設保安員のみが応急措置を行い、危険物保安監督者は指揮してはならない。

不適切です。危険物施設保安員だけが応急措置を行うという限定は誤りです。危険物保安監督者は、危険物の取扱作業の保安を監督する役割を持つため、事故時にも関係者を適切に指揮し、被害拡大を防ぐための対応に関わることが求められます。試験では、「のみ」「してはならない」のような強い限定表現が出てきた場合、法令上本当にそこまで限定されているのかを確認することが大切です。

(5) 火災時には、公共水道の制水弁を閉鎖して水圧を確保しなければならない。

不適切です。火災時に公共水道の制水弁を閉鎖して水圧を確保しなければならない、という法令上の一般的な措置はありません。むしろ、公共水道の操作は地域の給水や消火活動に影響するため、施設関係者が勝手に行うものではありません。危険物施設で重要なのは、火災の拡大防止、初期消火、通報、避難、流出危険物の拡散防止などです。水圧確保という言葉はもっともらしく見えますが、危険物事故時の基本措置とは異なります。

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この問題で覚えるポイント

危険物施設で火災、爆発、流出などの事故が発生した場合、所有者、管理者、占有者などは、直ちに応急措置を講じる必要があります。特に乙種4類の危険物は引火性液体であり、流出すると液体の拡散だけでなく、可燃性蒸気の発生による引火や爆発の危険もあります。応急措置では、流出物の除去、吸着材や土のうによる拡散防止、排水溝への流入防止、火気の使用停止、関係者への連絡、消防機関への通報が重要です。消防機関が到着するまで何もしないのではなく、安全を確保したうえで初期対応を行うことが原則です。また、危険物保安監督者や危険物施設保安員は、施設の保安に関わる重要な役割を持ちますが、事故時の措置を特定の者だけに限定する考え方は誤りです。試験では、「直ちに」「応急措置」「拡散防止」「除去」「通報」という語句が正誤判断の中心になります。

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ひっかけポイント

このテーマでは、「消防機関が到着してから対応すればよい」「所有者に報告すれば十分」「特定の担当者だけが対応する」といった表現に注意が必要です。危険物事故は、初期対応の遅れが被害拡大に直結するため、待機や報告だけでは不十分です。また、「危険物施設保安員のみ」「危険物保安監督者は指揮してはならない」のように、一部の職務名を使ってもっともらしく見せる選択肢も出されます。役職名が出てくると正しく見えますが、法令は事故時の応急措置を特定の一人だけに限定しているわけではありません。さらに、「公共水道の制水弁を閉鎖する」のような現場対応らしい表現も、危険物事故時の基本措置とは関係が薄い場合があります。もっともらしい作業名に惑わされず、危険物事故では直ちに通報、除去、拡散防止、火災拡大防止を行うという基本に戻って判断しましょう。

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