問題
第3石油類の一般的な性質について、誤っているものはどれか。
(1) 引火点は70℃以上200℃未満である。
(2) 水溶性液体と非水溶性液体に区分される。
(3) 一般に第1石油類より引火の危険性は低い。
(4) 非水溶性のものは水に浮くものが多い。
(5) 指定数量は水溶性液体、非水溶性液体ともに1,000Lである
危険物取扱者乙種4類|第3石油類の性質を解説
第3石油類は、第4類危険物のうち、引火点が70℃以上200℃未満の液体です。第1石油類や第2石油類より引火点が高いため、常温で簡単に引火する危険性は比較的低くなります。ただし、加熱されると可燃性蒸気を発生し、火災につながるため油断はできません。第3石油類は水溶性液体と非水溶性液体に区分されますが、指定数量は同じではありません。非水溶性液体は2,000L、水溶性液体は4,000Lです。そのため、誤っているものは(5)です。

(1) 引火点は70℃以上200℃未満である。
適切です。第3石油類は、引火点が70℃以上200℃未満の危険物です。第4類危険物では、引火点の高さによって第1石油類、第2石油類、第3石油類、第4石油類などに分類されます。第3石油類は、灯油や軽油などの第2石油類よりも引火点が高く、常温では引火しにくい性質があります。ただし、加熱されて引火点以上になると可燃性蒸気を発生するため、火気や高温部への接近には注意が必要です。
(2) 水溶性液体と非水溶性液体に区分される。
適切です。第3石油類は、水に溶ける水溶性液体と、水に溶けにくい非水溶性液体に区分されます。たとえば、重油やクレオソート油などは非水溶性の代表例です。水溶性か非水溶性かによって指定数量が変わるため、試験では分類名だけでなく、指定数量との組み合わせもよく問われます。
(3) 一般に第1石油類より引火の危険性は低い。
適切です。第1石油類は引火点が21℃未満のものを含み、ガソリンやアセトンのように常温でも引火しやすい危険物が多くあります。これに対して、第3石油類は引火点が70℃以上200℃未満であるため、通常の温度では可燃性蒸気を発生しにくく、第1石油類より引火の危険性は低いといえます。ただし、危険性が低いというのは比較上の話であり、安全という意味ではありません。
(4) 非水溶性のものは水に浮くものが多い。
適切です。第3石油類の非水溶性液体には、水より軽く、水に溶けにくい油類が多くあります。水に浮く危険物が燃えている場合、水をかけると燃えている液体が水面に広がり、火災範囲を拡大させるおそれがあります。そのため、非水溶性の油類火災では、泡消火剤などで液面を覆い、可燃性蒸気の発生を抑える消火方法が重要になります。
(5) 指定数量は水溶性液体、非水溶性液体ともに1,000Lである
不適切です。第3石油類の指定数量は、水溶性液体と非水溶性液体で異なります。非水溶性液体は2,000L、水溶性液体は4,000Lです。1,000Lという指定数量は第2石油類の非水溶性液体などで出てくる数値であり、第3石油類の指定数量としては誤りです。第3石油類は引火点が比較的高いため、第2石油類より指定数量が大きく設定されています。
この問題で覚えるポイント
第3石油類は、引火点が70℃以上200℃未満の第4類危険物です。第4類危険物では、引火点が低いほど引火しやすく危険性が高くなります。第1石油類は引火点21℃未満、第2石油類は引火点21℃以上70℃未満、第3石油類は引火点70℃以上200℃未満、第4石油類は引火点200℃以上250℃未満と整理すると判断しやすくなります。第3石油類は水溶性液体と非水溶性液体に分かれ、指定数量は非水溶性液体が2,000L、水溶性液体が4,000Lです。水溶性か非水溶性かで指定数量が変わる点は、試験で特によく問われます。第3石油類は第1石油類や第2石油類より引火点が高いため、常温では引火しにくいものが多いですが、加熱されると危険性が高まります。非水溶性液体は水に溶けにくく、水より軽いものが多いため、火災時に水をかけると燃焼面が広がるおそれがあります。
ひっかけポイント
この問題のひっかけは、第3石油類が水溶性液体と非水溶性液体に区分されること自体は正しいのに、指定数量まで同じだと思わせる点です。第4類危険物では、同じ石油類でも水溶性か非水溶性かによって指定数量が異なる場合があります。また、1,000Lという数値は第2石油類の非水溶性液体で出てくるため、第3石油類の知識と混同しやすいです。分類名、引火点、指定数量を別々に覚えるのではなく、第2石油類は21℃以上70℃未満、第3石油類は70℃以上200℃未満、第3石油類の指定数量は非水溶性2,000L、水溶性4,000Lという形でセットにして覚えると、同じパターンの問題にも対応しやすくなります。
