【危険物取扱者乙種4類予想問題1】|問19|静電気の発生と災害防止|物理・化学を解説

問題

静電気の発生および災害防止に関する記述として、正しいものはどれか。

(1) 可燃性液体を配管で高速に流すと、静電気は発生しにくい。

(2) 接地(アース)を行うことは、静電気の蓄積防止に有効である。

(3) 空気の湿度が高いほど、静電気は発生しやすくなる。

(4) 静電気による放電火花は、可燃性蒸気に着火することはない。

(5) プラスチック容器は金属容器より静電気が発生しにくい。

危険物取扱者乙種4類|静電気の発生と災害防止を解説

静電気は、液体の流動、摩擦、はく離、噴出などによって発生し、蓄積した電荷が放電すると火花となることがあります。第4類危険物のような引火性液体では、発生した可燃性蒸気に放電火花が着火するおそれがあるため、静電気対策は非常に重要です。正しい答えは(2)です。接地、つまりアースを行うことで、帯電した電気を大地へ逃がし、静電気の蓄積を防ぐことができます。

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(1) 可燃性液体を配管で高速に流すと、静電気は発生しにくい。

不適切です。可燃性液体を配管内で高速に流すと、液体と配管内壁との摩擦や流動によって静電気が発生しやすくなります。特に第4類危険物のような引火性液体は、流れる過程で帯電することがあり、流速が大きいほど静電気の発生量も増えやすくなります。危険物を取り扱う現場では、液体をむやみに高速で移送せず、流速を抑えることが静電気災害の防止につながります。

(2) 接地(アース)を行うことは、静電気の蓄積防止に有効である。

適切です。接地とは、金属製の容器、配管、タンクローリーなどを導線で大地につなぎ、発生した静電気を地面へ逃がす方法です。静電気は発生しただけで直ちに危険になるとは限りませんが、逃げ道がない状態で蓄積すると、電位差が大きくなり、放電火花が発生するおそれがあります。接地を行えば、電荷が蓄積しにくくなり、可燃性蒸気への着火危険を低減できます。危険物取扱者乙種4類では、静電気対策として接地は最重要知識の一つです。

(3) 空気の湿度が高いほど、静電気は発生しやすくなる。

不適切です。一般に、空気の湿度が高いほど静電気は発生しにくく、蓄積もしにくくなります。湿度が高いと、物体の表面にわずかな水分が付着し、電気が逃げやすくなるためです。反対に、空気が乾燥していると電気が逃げにくくなり、静電気が蓄積しやすくなります。冬場に静電気を感じやすいのは、空気が乾燥していることが大きな理由です。

(4) 静電気による放電火花は、可燃性蒸気に着火することはない。

不適切です。静電気による放電火花は、可燃性蒸気に着火する原因になり得ます。第4類危険物は引火性液体であり、液体そのものが燃えるというより、液面から発生した蒸気が空気と混ざって燃焼範囲に入ったときに着火しやすくなります。この状態で静電気の放電火花が発生すると、火災や爆発につながるおそれがあります。危険物の取扱いでは、火気だけでなく、静電気の火花も着火源として考える必要があります。

(5) プラスチック容器は金属容器より静電気が発生しにくい。

不適切です。プラスチックは一般に電気を通しにくい絶縁体であり、静電気が発生すると逃げにくく、蓄積しやすい性質があります。金属は導体であるため、接地すれば電気を大地へ逃がすことができますが、プラスチックは接地しても電気が逃げにくい場合があります。そのため、危険物の取扱いでは、容器の材質や帯電防止対策が重要です。「金属は危険、プラスチックは安全」と単純に考えると誤りになりやすいので注意しましょう。

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この問題で覚えるポイント

静電気は、摩擦、流動、噴出、衝突、はく離などによって発生します。第4類危険物のような引火性液体では、液体の移送中に静電気が発生し、蓄積した電気が放電火花となって可燃性蒸気に着火するおそれがあります。静電気災害を防止する基本対策は、接地によって電気を逃がすこと、流速を必要以上に速くしないこと、容器や配管の導通を確保すること、空気の乾燥を避けて適度な湿度を保つことです。金属は電気を通しやすいため、接地すれば静電気を逃がしやすい性質がありますが、プラスチックなどの絶縁体は電気を逃がしにくく、帯電しやすい点に注意が必要です。静電気は目に見えませんが、危険物取扱いでは火気と同じように重要な着火源として扱います。

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ひっかけポイント

静電気の問題では、「高速に流すと安全」「湿度が高いほど静電気が発生しやすい」「プラスチックは金属より安全」といった日常感覚に寄せた表現がよく出ます。実際には、液体の流速が大きいほど摩擦や流動による帯電が起こりやすく、乾燥しているほど静電気は逃げにくくなります。また、金属は火花が出そうで危険に見えますが、接地すれば静電気を逃がせるという重要な性質があります。反対に、プラスチックは軽くて扱いやすいため安全に見えますが、絶縁体であるため電気が逃げにくく、帯電しやすい場合があります。試験では、静電気の「発生しやすさ」と「蓄積しやすさ」、さらに「接地で逃がせるか」を分けて判断することが大切です。

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