【危険物取扱者乙種4類予想問題1】|問15|危険物の車両運搬基準|法令を解説

問題

危険物を車両で運搬する場合の技術上の基準について、正しいものはどれか。

(1) 指定数量未満の危険物を運搬する場合でも、車両の前後に「危」の標識を掲げなければならない。

(2) 危険物を収納した運搬容器は、転倒、落下又は破損しないよう確実に積載しなければならない。

(3) 危険物を運搬する車両には、運搬する危険物の類や数量に関係なく、すべて同一種類の消火設備を備えなければならない。

(4) 積載後に表示を確認しにくくなる場合は、運搬容器への危険物の品名や数量などの表示を省略してよい。

(5) 指定数量以上の危険物を運搬する車両を休憩のため一時停止させる場合は、安全な場所を選ぶ必要はない。

危険物取扱者乙種4類|危険物の車両運搬基準を解説

危険物を車両で運搬する場合は、運搬中の振動、急ブレーキ、衝撃などによって、危険物が転落したり、運搬容器が落下、転倒、破損したりしないように積載する必要があります。正解は(2)です。 危険物の運搬では、指定数量にかかわらず適用される運搬容器や積載方法の基準と、指定数量以上の場合に追加される標識、消火設備、一時停止時の基準を区別して覚えることが重要です。

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(1) 指定数量未満の危険物を運搬する場合でも、車両の前後に「危」の標識を掲げなければならない。

不適切です。車両の前後に「危」の標識を掲げる必要があるのは、指定数量以上の危険物を車両で運搬する場合です。指定数量未満の場合まで、一律に「危」の標識を掲げることは義務付けられていません。 ただし、指定数量未満であっても、危険物の運搬に関するすべての基準が適用されなくなるわけではありません。基準に適合する運搬容器を使用し、危険物の漏えいや容器の転倒、落下、破損を防ぐなど、基本的な運搬基準を守る必要があります。

(2) 危険物を収納した運搬容器は、転倒、落下又は破損しないよう確実に積載しなければならない。

適切です。危険物を車両で運搬する場合は、危険物が転落したり、危険物を収納した運搬容器が落下、転倒、破損したりしないように積載しなければなりません。この積載基準は、運搬する危険物が指定数量未満の場合にも適用されます。 運搬容器が転倒又は破損すると、危険物が漏えいし、火災や爆発などの重大な事故につながるおそれがあります。特に第4類危険物は引火性液体であり、漏れた液体から発生した可燃性蒸気が火気や火花によって引火する危険があります。そのため、容器を安定させ、必要に応じてロープなどで固定し、荷崩れを防ぐことが重要です。

(3) 危険物を運搬する車両には、運搬する危険物の類や数量に関係なく、すべて同一種類の消火設備を備えなければならない。

不適切です。車両に消火設備を備えることが義務付けられるのは、指定数量以上の危険物を車両で運搬する場合です。また、備える消火設備は、すべて同一種類のものではなく、運搬する危険物に適応するものでなければなりません。 危険物は、類や品名によって燃焼の性質や適切な消火方法が異なります。第4類危険物の火災では、泡消火剤、粉末消火剤、二酸化炭素などが使用されますが、危険物の性質や火災の状況に適応した消火設備を選ぶ必要があります。「類や数量に関係なく、すべて同一種類」とする記述は不適切です。

(4) 積載後に表示を確認しにくくなる場合は、運搬容器への危険物の品名や数量などの表示を省略してよい。

不適切です。危険物の運搬容器には、危険物の品名、危険等級、化学名、数量及び注意事項など、法令で定められた表示を行わなければなりません。第4類危険物のうち水溶性のものには「水溶性」、第4類危険物の注意事項としては「火気厳禁」などの表示が必要です。 積載後に表示を確認しにくくなることは、容器への表示を省略できる理由にはなりません。なお、法令が義務付けているのは運搬容器の外部に必要な表示を行うことであり、積載後もすべての容器表示を車両の外部から確認できる向きにそろえることまで求めているわけではありません。

(5) 指定数量以上の危険物を運搬する車両を休憩のため一時停止させる場合は、安全な場所を選ぶ必要はない。

不適切です。指定数量以上の危険物を車両で運搬し、積替え、休憩、故障などのため車両を一時停止させる場合は、安全な場所を選び、運搬する危険物の保安に注意しなければなりません。 危険物を積載した車両を火気の近く、交通量の多い場所、衝突のおそれがある場所などに停止させると、事故が発生した場合に被害が拡大するおそれがあります。休憩のための一時停止であっても、安全な場所の選択と危険物の保安への注意を省略することはできません。

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この問題で覚えるポイント

危険物の運搬では、指定数量にかかわらず適用される基準と、指定数量以上の場合に追加される基準を区別することが重要です。 指定数量にかかわらず、危険物は基準に適合する運搬容器に収納し、危険物が転落したり、運搬容器が落下、転倒、破損したりしないように積載しなければなりません。運搬容器には、危険物の品名、危険等級、化学名、数量及び注意事項など、必要な表示を行います。 指定数量以上の危険物を車両で運搬する場合は、車両の前後に「危」の標識を掲げ、運搬する危険物に適応する消火設備を備えなければなりません。また、休憩、積替え、故障などのため車両を一時停止させる場合は、安全な場所を選び、危険物の保安に注意する必要があります。 危険物の運搬中に危険物が著しく漏れるなど、災害が発生するおそれが生じた場合は、応急措置を講じるとともに、最寄りの消防機関などへ通報しなければなりません。

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ひっかけポイント

このテーマでは、指定数量未満と指定数量以上で適用される基準を混同させる問題に注意が必要です。車両の前後への「危」の標識、適応する消火設備及び一時停止時の注意は、指定数量以上の危険物を車両で運搬する場合に必要です。 一方、運搬容器や積載方法に関する基本的な基準は、指定数量未満の場合にも適用されます。「指定数量未満だから自由に運搬できる」と考えてはいけません。 消火設備については、「すべて同じもの」ではなく、「運搬する危険物に適応するもの」という表現が重要です。また、運搬容器への表示は省略できませんが、積載後もすべての表示を車両の外部から確認できる向きにするという意味ではありません。 休憩などで車両を一時停止させる場合は、単に車両を止めればよいのではなく、安全な場所を選び、危険物の保安に注意することが法令上の基準です。

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