【特例第一種衛生管理者過去問】2021年4月公表問題|問8|第二種酸素欠乏危険作業一覧|酸欠則の対象作業|関係法令(有害業務)を解説

出典:第一種衛生管理者2021年(令和3年度)4月公表問題|関係法令(有害業務に係るもの)第8問

問題

次の作業のうち、法令上、第二種酸素欠乏危険作業に該当するものはどれか。

(1) 雨水が滞留したことのあるピットの内部における作業

(2) ヘリウム、アルゴン等の不活性の気体を入れたことのあるタンクの内部における作業

(3) 果菜の熟成のために使用している倉庫の内部における作業

(4) 酒類を入れたことのある醸造槽の内部における作業

(5) 汚水その他腐敗しやすい物質を入れたことのある暗きょの内部における作業

特例第一種衛生管理者|第二種酸素欠乏危険作業一覧|酸欠則の対象作業を解説

酸素欠乏危険作業は、酸素濃度が低下するおそれのある場所で行う作業をいい、その中でも第二種酸素欠乏危険作業は、酸素欠乏に加えて硫化水素中毒のおそれがある作業を指します。答えは(5)です。汚水や腐敗しやすい物質を入れたことのある暗きょの内部では、有機物の腐敗により酸素が消費されるだけでなく、硫化水素が発生するおそれがあるため、第二種酸素欠乏危険作業に該当します。

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【特例第一種衛生管理者過去問】2021年4月公表問題|問8|第二種酸素欠乏危険作業一覧|酸欠則の対象作業|関係法令(有害業務)__t1syu-2021-04-houreiyugai-q8

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(1) 雨水が滞留したことのあるピットの内部における作業

不適切です。雨水が滞留したことのあるピットの内部では、酸素が消費されて酸素欠乏状態になるおそれがあります。ただし、ここで主に問題となるのは酸素濃度の低下であり、硫化水素中毒のおそれまで含めた第二種酸素欠乏危険作業には該当しません。第二種に該当するかどうかは、酸素欠乏だけでなく硫化水素の発生リスクがあるかを確認することが重要です。

(2) ヘリウム、アルゴン等の不活性の気体を入れたことのあるタンクの内部における作業

不適切です。ヘリウムやアルゴンなどの不活性ガスは、空気中の酸素を押し出して酸素濃度を低下させる危険があります。そのため、タンク内部での作業は酸素欠乏の危険がある作業に該当します。しかし、不活性ガス自体は硫化水素を発生させるものではないため、第二種酸素欠乏危険作業ではありません。

(3) 果菜の熟成のために使用している倉庫の内部における作業

不適切です。果菜の熟成では、果菜の呼吸作用などにより酸素が消費され、二酸化炭素が増加することがあります。そのため、倉庫内部では酸素欠乏のおそれがあります。ただし、硫化水素の発生が中心となる作業ではないため、第二種酸素欠乏危険作業には該当しません。

(4) 酒類を入れたことのある醸造槽の内部における作業

不適切です。酒類の醸造槽では、発酵により二酸化炭素が発生し、酸素濃度が低下するおそれがあります。槽の内部は換気が不十分になりやすく、酸素欠乏の危険があるため注意が必要です。ただし、第二種酸素欠乏危険作業は硫化水素中毒のおそれがある作業を指すため、酒類を入れたことのある醸造槽の内部作業は該当しません。

(5) 汚水その他腐敗しやすい物質を入れたことのある暗きょの内部における作業

適切です。汚水や腐敗しやすい物質を入れたことのある暗きょでは、有機物が腐敗する過程で酸素が消費され、さらに硫化水素が発生するおそれがあります。硫化水素は強い毒性を持ち、高濃度では短時間で生命に危険を及ぼすことがあります。酸素欠乏と硫化水素中毒の両方の危険があるため、法令上、第二種酸素欠乏危険作業に該当します。

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この問題で覚えるポイント

第二種酸素欠乏危険作業は、酸素欠乏の危険に加えて硫化水素中毒の危険がある作業です。酸素欠乏危険作業では、酸素濃度18%未満が危険な状態の基準として重要です。さらに第二種では、硫化水素が発生するおそれのある場所かどうかが判断の決め手になります。汚水、腐敗しやすい物質、し尿、汚泥、下水、暗きょ、マンホール、ピットなどは、硫化水素発生のおそれと結び付けて覚えると正誤判断がしやすくなります。一方で、不活性ガス、発酵、果菜の呼吸、雨水の滞留などは酸素欠乏の危険はあっても、直ちに第二種とは限りません。試験では、酸素欠乏だけの危険なのか、酸素欠乏と硫化水素中毒の両方の危険なのかを区別することが重要です。

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ひっかけポイント

この問題のひっかけは、すべての選択肢に酸素欠乏の危険がありそうに見える点です。酸素欠乏危険作業に該当するかどうかだけで考えると、複数の選択肢が正しく見えてしまいます。しかし、問われているのは第二種酸素欠乏危険作業です。第二種では、酸素が少なくなるだけでは足りず、硫化水素中毒のおそれがあることが必要です。不活性ガスや発酵による二酸化炭素の発生は酸素欠乏につながりますが、硫化水素とは別の危険です。腐敗しやすい物質や汚水がある閉鎖空間では、硫化水素が発生しやすいという専門知識が正答につながります。今後も「酸欠」と書かれているだけで判断せず、「第二種」とあれば硫化水素まで見る、という視点を持つことが大切です。

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