出典:第二種衛生管理者2022年(令和4年度)10月公表問題|労働生理第24問
問題
ヒトのホルモン、その内分泌器官及びそのはたらきの組合せとして、誤っているものは次のうちどれか。
(1) ホルモン:ガストリン 内分泌器官:胃 はたらき:胃酸分泌刺激
(2) ホルモン:アルドステロン 内分泌器官:副腎皮質 はたらき:体液中の塩類バランスの調節
(3) ホルモン:パラソルモン 内分泌器官:副甲状腺 はたらき:血中のカルシウム量の調節
(4) ホルモン:コルチゾール 内分泌器官:膵(すい)臓 はたらき:血糖量の増加
(5) ホルモン:副腎皮質刺激ホルモン 内分泌器官:下垂体 はたらき:副腎皮質の活性化
第二種衛生管理者|ホルモンと内分泌器官の働き一覧|副腎・下垂体・膵臓の役割を解説を解説
ホルモンは、内分泌器官から血液中に分泌され、特定の器官に作用して体の働きを調節する物質です。答えは(4)です。コルチゾールは血糖量を増加させる働きがありますが、分泌される場所は膵臓ではなく副腎皮質です。膵臓から分泌される代表的なホルモンは、血糖を下げるインスリンや血糖を上げるグルカゴンです。

(1) ホルモン:ガストリン 内分泌器官:胃 はたらき:胃酸分泌刺激
適切です。ガストリンは胃から分泌されるホルモンで、胃酸の分泌を促進します。食物が胃に入ると、消化を進めるために胃酸や消化液の分泌が必要になります。ガストリンはその働きを助けるホルモンであり、胃と胃酸分泌刺激の組合せは正しいです。
(2) ホルモン:アルドステロン 内分泌器官:副腎皮質 はたらき:体液中の塩類バランスの調節
適切です。アルドステロンは副腎皮質から分泌されるホルモンです。主に腎臓に作用し、ナトリウムの再吸収やカリウムの排出を調節します。これにより、体液量や血圧、体液中の塩類バランスの維持に関わります。副腎皮質と塩類バランスの調節という組合せは、衛生管理者試験でよく問われる重要知識です。
(3) ホルモン:パラソルモン 内分泌器官:副甲状腺 はたらき:血中のカルシウム量の調節
適切です。パラソルモンは副甲状腺ホルモンとも呼ばれ、副甲状腺から分泌されます。血液中のカルシウム濃度を調節する働きがあり、カルシウムが不足したときに血中カルシウム量を上げる方向に作用します。副甲状腺とカルシウム調節はセットで覚えると判断しやすいです。
(4) ホルモン:コルチゾール 内分泌器官:膵(すい)臓 はたらき:血糖量の増加
不適切です。コルチゾールには血糖量を増加させる働きがありますが、分泌される内分泌器官は膵臓ではなく副腎皮質です。コルチゾールは糖質、脂質、たん白質の代謝に関わる副腎皮質ホルモンで、ストレス時などに血糖を確保する方向に作用します。膵臓はインスリンやグルカゴンを分泌する器官であり、コルチゾールの分泌器官ではありません。この選択肢は、働きの一部は正しいものの、内分泌器官が誤っているため、全体として誤りです。
(5) ホルモン:副腎皮質刺激ホルモン 内分泌器官:下垂体 はたらき:副腎皮質の活性化
適切です。副腎皮質刺激ホルモンは下垂体前葉から分泌され、副腎皮質を刺激します。これにより、副腎皮質からコルチゾールなどのホルモンが分泌されます。名前のとおり、副腎皮質を刺激するホルモンなので、下垂体と副腎皮質の関係を押さえておくと覚えやすいです。
この問題で覚えるポイント
ホルモンの問題では、ホルモン名、分泌される内分泌器官、主な働きの三つをセットで覚えることが重要です。ガストリンは胃から分泌され、胃酸分泌を刺激します。アルドステロンは副腎皮質から分泌され、ナトリウムやカリウムなどの塩類バランスを調節します。パラソルモンは副甲状腺から分泌され、血中カルシウム量を調節します。コルチゾールは副腎皮質から分泌され、血糖量の増加や代謝調節に関わります。副腎皮質刺激ホルモンは下垂体から分泌され、副腎皮質を活性化します。膵臓の代表的なホルモンは、血糖を下げるインスリンと、血糖を上げるグルカゴンです。血糖量の増加という働きだけで判断すると、コルチゾールと膵臓のホルモンを混同しやすいため、分泌器官まで正確に確認することが大切です。
ひっかけポイント
この問題のひっかけは、働きだけを見ると正しそうに見える選択肢が含まれている点です。コルチゾールに血糖量を増加させる働きがあることは正しいため、そこだけを見て正しいと判断してしまうと誤答につながります。衛生管理者試験では、ホルモン名、内分泌器官、働きのうち、一部だけを正しくして、別の部分を入れ替えるパターンがよく出ます。特に副腎皮質と膵臓は、どちらも血糖や代謝に関係するため混同しやすいです。ホルモン問題では、働きが合っているかだけでなく、分泌器官も必ず確認する習慣を持つことが得点につながります。
