出典:第二種衛生管理者2022年(令和4年度)10月公表問題|関係法令第8問
問題
ある屋内作業場の床面から4mをこえない部分の容積が150m3であり、かつ、このうちの設備の占める部分の容積が55m3であるとき、法令上、常時就業させることのできる最大の労働者数は次のうちどれか。
(1) 4人
(2) 9人
(3) 10人
(4) 15人
(5) 19人
第二種衛生管理者|作業場の気積計算と最大収容人数を解説
屋内作業場では、労働者1人につき10m3以上の気積を確保しなければなりません。気積を計算するときは、床面から4mをこえる高さの空間と、設備の占める容積を除きます。この問題では、対象となる容積150m3から設備の容積55m3を差し引くため、有効な気積は95m3です。95m3を1人当たり10m3で割ると9.5人となりますが、0.5人を就業させることはできないため、最大人数は9人です。答えは(2)です。

(1) 4人
不適切です。4人であれば必要な気積は40m3なので、95m3の有効気積に対して少なすぎます。法令上の最大人数を問われているため、安全側に見すぎて少ない人数を選ぶのではなく、基準を満たす範囲で最大何人まで就業できるかを計算する必要があります。
(2) 9人
適切です。有効な気積は、床面から4mをこえない部分の容積150m3から、設備の占める部分の容積55m3を差し引いて95m3です。労働安全衛生規則では、労働者1人について10m3以上の気積が必要とされているため、95÷10=9.5となります。人数は整数で考えるため、10人ではなく9人が最大です。
(3) 10人
不適切です。95m3を10m3で割ると9.5人分の気積しかありません。10人を常時就業させるには100m3以上の有効気積が必要です。この問題では有効気積が95m3なので、10人では基準を満たしません。小数点以下を切り上げてはいけない点が重要です。
(4) 15人
不適切です。15人を就業させるには、15人×10m3=150m3の有効気積が必要です。この選択肢は、床面から4mをこえない部分の容積150m3をそのまま使ってしまった場合に選びやすい人数です。しかし、設備の占める容積55m3は差し引かなければならないため、実際に使える気積は95m3です。
(5) 19人
不適切です。19人を就業させるには190m3の有効気積が必要です。この問題の有効気積は95m3しかないため、基準を大きく下回ります。設備の容積を加えたり、1人当たり5m3などと誤って考えたりすると、このような人数に近づいてしまうため注意が必要です。
この問題で覚えるポイント
屋内作業場の気積は、労働者1人につき10m3以上必要です。気積の計算では、床面から4mをこえる高さの空間は含めません。また、機械や設備などが占める容積も差し引きます。計算式は、有効気積=床面から4m以下の容積-設備の占める容積です。最大収容人数を求めるときは、有効気積を10m3で割り、小数点以下は切り捨てます。必要気積に満たない人数を切り上げてしまうと、法令基準を満たさないため誤りになります。
ひっかけポイント
この問題のひっかけは、150m3という数字をそのまま使って15人と判断させる点にあります。気積計算では、見かけ上の室内容積ではなく、労働者が実際に利用できる空間を基準にします。そのため、設備が占める55m3を必ず差し引く必要があります。また、95÷10=9.5となったときに、日常的な四捨五入の感覚で10人としたくなりますが、10人では1人当たりの気積が10m3未満になります。衛生管理者試験では、最大人数を問う問題では小数点以下を切り捨てる、という判断が正答につながります。
