【第一種衛生管理者過去問】2021年4月公表問題|問9|特定粉じん発生源一覧|粉じん障害防止規則の対象設備|関係法令(有害業務)を解説

出典:第一種衛生管理者2021年(令和3年度)4月公表問題|関係法令(有害業務に係るもの)第9問

問題

粉じん作業に係る次の粉じん発生源のうち、法令上、特定粉じん発生源に該当するものはどれか。

(1) 屋内の、ガラスを製造する工程において、原料を溶解炉に投げ入れる箇所

(2) 屋内の、耐火物を用いた炉を解体する箇所

(3) 屋内の、研磨材を用いて手持式動力工具により金属を研磨する箇所

(4) 屋内の、粉状のアルミニウムを袋詰めする箇所

(5) 屋内の、金属をアーク溶接する箇所

第1種衛生管理者|特定粉じん発生源一覧|粉じん障害防止規則の対象設備を解説

答えは(4)です。特定粉じん発生源とは、粉じん障害防止規則で特に粉じんの発散を防止するための設備対策が重視されている発生源をいいます。粉じん作業であればすべて特定粉じん発生源になるわけではありません。粉状のアルミニウムなどを袋詰めする箇所は、粉じんが空気中に舞いやすく、特定粉じん発生源に該当します。

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(1) 屋内の、ガラスを製造する工程において、原料を溶解炉に投げ入れる箇所

不適切です。ガラス原料を溶解炉に投入する作業では粉じんが発生するため、粉じん作業には関係しますが、この選択肢の箇所は法令上の特定粉じん発生源には該当しません。試験では、「粉じんが出そうな作業」と「特定粉じん発生源」を区別することが大切です。特定粉じん発生源は、粉じん障害防止規則で限定的に定められている設備や作業箇所を指します。

(2) 屋内の、耐火物を用いた炉を解体する箇所

不適切です。耐火物を用いた炉の解体では、耐火物の破砕などにより粉じんが発生しやすいですが、法令上の特定粉じん発生源には該当しません。粉じんの発生が多い作業であっても、特定粉じん発生源として扱われるかどうかは、規則で定められた対象に当てはまるかで判断します。危険そう、粉じんが多そうという印象だけで選ばないことが重要です。

(3) 屋内の、研磨材を用いて手持式動力工具により金属を研磨する箇所

不適切です。手持式動力工具による金属研磨は、作業者の近くで粉じんが発生するため注意が必要な粉じん作業です。ただし、法令上の特定粉じん発生源には該当しません。特定粉じん発生源では、固定式の設備や特定の粉体取扱い箇所などが問われやすく、手持式工具による作業は混同しやすいポイントです。

(4) 屋内の、粉状のアルミニウムを袋詰めする箇所

適切です。粉状のアルミニウムを袋詰めする箇所は、法令上、特定粉じん発生源に該当します。粉状物を袋に詰める作業では、投入時や充填時に粉じんが空気中に飛散しやすく、作業者が吸入するおそれがあります。粉じん障害防止規則では、このような発生源について、局所排気装置などの粉じん発散防止措置が重要になります。

(5) 屋内の、金属をアーク溶接する箇所

不適切です。金属のアーク溶接では、ヒュームと呼ばれる金属の微細な粒子が発生し、健康障害防止の観点から重要な作業です。ただし、この選択肢の箇所は、粉じん障害防止規則上の特定粉じん発生源には該当しません。アーク溶接は粉じんやヒュームの有害性と結びつけて覚えやすい作業ですが、特定粉じん発生源としての該当性とは分けて整理しましょう。

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この問題で覚えるポイント

特定粉じん発生源は、粉じんが発生する作業すべてを指す言葉ではなく、粉じん障害防止規則で特に定められた粉じん発生源を指します。正誤判断では、粉じんが発生しそうかどうかではなく、法令上の対象に該当するかを確認します。粉状の金属や鉱物などを袋詰めする箇所は、粉じんが飛散しやすく、特定粉じん発生源として問われやすい代表例です。手持式工具による研磨、炉の解体、アーク溶接などは健康障害防止上は重要ですが、特定粉じん発生源として問われた場合には、そのまま該当すると判断しないようにします。試験では、「粉じん作業」と「特定粉じん発生源」の違いを押さえることが得点につながります。

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ひっかけポイント

この問題のひっかけは、どの選択肢も粉じんやヒュームが発生しそうに見える点です。受験者は「粉じんが出る作業なら特定粉じん発生源だろう」と考えがちですが、特定粉じん発生源は法令で限定されたものです。特に、耐火物の炉の解体、手持式動力工具による研磨、アーク溶接は、いかにも有害そうで選びたくなる典型的な誘導です。今後もこのテーマでは、作業の危険性の大小ではなく、規則上の対象設備や対象箇所に当てはまるかを基準に判断すると安定して正答できます。

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