【第一種衛生管理者過去問】2021年4月公表問題|問4|作業主任者の選任が必要な業務一覧|労働安全衛生法の対象作業|関係法令(有害業務)を解説

出典:第一種衛生管理者2021年(令和3年度)4月公表問題|関係法令(有害業務に係るもの)第4問

問題

次の作業のうち、法令上、作業主任者を選任しなければならないものはどれか。

(1) 製造工程において硝酸を用いて行う洗浄の作業

(2) 強烈な騒音を発する場所における作業

(3) レーザー光線による金属加工の作業

(4) セメント製造工程においてセメントを袋詰めする作業

(5) 潜水器からの給気を受けて行う潜水の作業

第1種衛生管理者|作業主任者の選任が必要な業務一覧|労働安全衛生法の対象作業を解説

作業主任者は、危険又は有害な作業について、作業方法の決定や労働者の指揮などを行わせるために選任するものです。答えは(1)です。硝酸を用いて行う洗浄の作業は、特定化学物質を取り扱う作業として、特定化学物質作業主任者の選任が必要となる場合に該当します。騒音作業、レーザー加工、セメント袋詰め作業、潜水作業はいずれも危険性や有害性がありますが、この問題で問われている「作業主任者を選任しなければならない作業」としては扱いが異なるため、区別して覚えることが大切です。

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潜水器

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(1) 製造工程において硝酸を用いて行う洗浄の作業

適切です。硝酸は、強い腐食性や有害性をもつ化学物質であり、製造工程で硝酸を用いて洗浄を行う作業は、特定化学物質による健康障害を防止するための管理が必要となります。このような作業では、作業方法、換気、保護具の使用、漏えいや飛散への対応などを適切に管理しなければなりません。そのため、法令上、特定化学物質作業主任者を選任し、作業に従事する労働者を指揮させる必要があります。試験では、単に「薬品を使う作業」ではなく、特定化学物質など法令で対象とされる有害物を扱う作業かどうかを判断することが重要です。

(2) 強烈な騒音を発する場所における作業

不適切です。強烈な騒音を発する場所での作業は、聴力障害を防ぐために重要な労働衛生管理の対象です。騒音測定、作業環境の改善、耳栓などの保護具の使用、特殊健康診断などが関係します。しかし、騒音作業そのものについて、作業主任者の選任が義務付けられているわけではありません。危険または有害な作業であっても、すべてに作業主任者が必要になるわけではない点に注意が必要です。

(3) レーザー光線による金属加工の作業

不適切です。レーザー光線による金属加工は、眼や皮膚への障害、火災、反射光による危険などがある作業です。安全対策として、遮光、立入制限、保護眼鏡の使用、作業標準の整備などが重要になります。ただし、レーザー光線による金属加工の作業について、法令上、作業主任者の選任が義務付けられているわけではありません。危険性が高そうに見える作業でも、作業主任者制度の対象作業として列挙されているかを確認する必要があります。

(4) セメント製造工程においてセメントを袋詰めする作業

不適切です。セメントを袋詰めする作業では、粉じんの発生により呼吸器への影響が問題となります。粉じん作業として、局所排気装置、呼吸用保護具、作業環境測定、じん肺健康診断などが関係する場合があります。しかし、セメントを袋詰めする作業そのものについて、作業主任者の選任が義務付けられているわけではありません。粉じん作業だから必ず作業主任者が必要と考えると誤りやすいので、特定の作業主任者制度の対象かどうかで判断しましょう。

(5) 潜水器からの給気を受けて行う潜水の作業

不適切です。潜水器から給気を受けて行う潜水作業は、高気圧障害や溺水などの危険があるため、特別な安全管理が必要な作業です。ただし、この選択肢の表現だけでは、作業主任者の選任が義務付けられる作業とは判断しません。潜水作業では、潜水士の免許や潜水業務に関する安全措置が重要になりますが、作業主任者の選任義務とは別に整理する必要があります。試験では、免許が必要な業務と作業主任者を選任する業務を混同しないことが大切です。

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この問題で覚えるポイント

作業主任者は、危険または有害な作業について、現場で作業方法を決めたり、労働者を直接指揮したりするために選任される者です。代表例として、特定化学物質作業主任者、有機溶剤作業主任者、鉛作業主任者、酸素欠乏危険作業主任者、石綿作業主任者、高圧室内作業主任者などがあります。正誤判断では、危険そうかどうかではなく、法令で作業主任者の選任対象として定められている作業かどうかを確認します。硝酸などの有害な化学物質を製造工程で取り扱う作業は、健康障害防止の観点から作業主任者の選任が必要となる場合があります。騒音、レーザー、粉じん、潜水のように安全衛生上の管理が必要な作業であっても、作業主任者の選任義務と直結しないものがあります。免許が必要な業務、特別教育が必要な業務、作業環境測定や健康診断が必要な業務、作業主任者を選任する業務は、それぞれ別の制度として整理して覚えると得点しやすくなります。

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ひっかけポイント

この問題のひっかけは、「危険そうな作業なら作業主任者が必要」と思わせる点にあります。強烈な騒音、レーザー光線、セメント粉じん、潜水作業はいずれも日常感覚では危険または有害に見えます。しかし、試験で問われているのは危険性の有無ではなく、法令上、作業主任者を選任しなければならない対象作業かどうかです。また、潜水作業のように免許が関係する業務を、作業主任者の選任義務と混同しやすい点にも注意が必要です。今後も同じテーマでは、免許、特別教育、作業主任者、作業環境測定、特殊健康診断を一括りにせず、それぞれの制度の目的と対象作業を切り分けて判断することが重要です。

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